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開講年度 2024年度 登録コード G2B55730
授業名 時系列データ分析ゼミ
Time Series Analysis Seminar
担当教員 太田家 健佑 副担当  
講義期間 後期 曜日・時限 月2 講義室 共通教育34講義室 単位数 2
対象学生 授業形態 演習 遠隔授業科目 備考  
信大コンピテンシー [説明] 該当
授業で学べる「テーマ」 その他
全学横断特別教育プログラム
注意)「曜日・時限」「講義室」等は変更される場合がありますので、「キャンパス情報システム」や「掲示」等で確認してください。

(1)授業の達成目標
授業で得られる「学位授与の方針」要素【授業の達成目標】
大学DP
的確に情報を収集し,理解し,発信する力時系列データ分析に関する数理の理解と,プログラミングによる実装力の両面をバランスよく獲得すること.また自分の知識を他者に分かりやすく説明する力を身に付けること.
(2)授業の概要データに付随する時間という情報が重要であるようなデータを時系列データと呼びます.横軸に時間をとり,縦軸に例えば感染者数とか為替レートとかを表示するグラフはニュース等でよく目にすると思います.時系列データにおいては,過去から未来に向かってどういう順番でことが起こるのかが重要です.例えば日本人の身長を集計する時に,Aさんの身長の次にBさんの身長を計測しても,その逆でもどちらでも良いでしょう.しかし,今日が雨で明日が晴れなのか,今日が晴れで明日が雨なのかは重要な違いです.そのような事情で,時系列データに対しては特別なデータ分析手法が必要とされます.

時系列データは日常からビジネス・技術・科学の現場に至るまでありふれていてその重要性は論を俟たないのですが,一方でその分析手法は理・工・経済学等での専門科目で触れるまでなかなか学ぶ機会がないということもしばしばです.それは,前提となる知識を本格的に揃えようとすると数理統計学のそれなりの内容が必要になるという事情にもよるのでしょう.しかし,数理的に厳密な理解をするのでなければ,基本的なことは意外と簡単に学ぶことができます.また分析のためのソフトウェアは充実しており,「まずは試してみよう」という態度で臨んでみることが修得の近道でもあります.

このゼミでは,時系列データを対象に,そのデータ分析手法を皆で議論したり演習したりしながら学びます.まず時系列分析手法の数理的な仕組みを学び,さらにその手法をプログラミングして実際のデータを対象に使ってみることを体験します.プログラミング言語としてはAI・データサイエンスで良く利用されるPythonを用います.受講者のプログラミング経験は無いことを前提に進めますので初心者でも大丈夫です.

受講に際して,いわゆる文科系や理工系の区別はありません.予備知識として,数学IAIIB程度の簡単な高校数学は前提としますが,それらについて基本的な考え方が頭の片隅に残っていれば十分であり,難しい大学入試の問題をスラスラ解ける必要などありません.(具体的には「数と式」「二次関数」「三角関数」「数列」くらい.あとできれば微分と積分の計算というよりは"アイデア"が感覚として残っていれば望ましい.)初歩的な統計学の知識があれば,より深い理解が可能な面はあるでしょうが,必須ではありません.寧ろこのゼミを通じて数学の必要性を感じ,今後学んでいくための動機を獲得して欲しいと思います.
(3)授業のキーワード時系列データ,データサイエンス,数理モデル,統計モデル,応用数学,役に立つ数学,文理融合,Python,プログラミング
(4)授業計画※以下の項目は,進度に応じて若干の順番や内容の変更が有り得ます.

・第1回:講義ガイダンス
・第2回:高校数学の復習など
・第3回:時系列データの記述
・第4回:数理統計学の初歩
・第5回:数列と差分方程式
・第6回:確率と確率過程
・第7回:ARモデル,ARMAモデル
・第8回:ARIMAモデル,ARIMAXモデル,VARモデル
・第9回:Python入門
・第10回:Python入門
・第11回:Pythonでのデータ分析
・第12回:Pythonでのデータ分析
・第13回:分析実習
・第14回:分析実習
・第15回:最終課題と授業アンケート実施
(5)成績評価の方法複数回の発表課題とデータ分析課題を出します.それらを内容面で評価します.
(6)成績評価の基準上記「成績評価の方法」に記載の得点に応じ,下記の基準によって成績を評価します。
・90点以上:秀(卓越している)
・80点以上90点未満:優(かなり上にある)
・70点以上80点未満:良(やや上にある)
・60点以上70点未満:可(その水準にある)
・60点未満:不可
(7)事前事後学習の内容発表課題やデータ分析課題への取り組みが必要.
(8)履修上の注意データ分析の実習では,データ分析を実際に皆さんのパソコンで実行していただきますので,講義室でインターネットに接続可能な環境とノートパソコンがあることを前提にします.
(9)質問,相談への対応メールアドレス(k_ohtake"あっと"shinshu-u.ac.jp)までご連絡下さい.
"あっと"を@に置き換えてください.
(10)授業への出席出席を前提としますが,感染症等に関してはその限りではありません.
信州大学共通教育履修案内『出席・欠席について』に記載の規定に従います.
(11)授業に出席できない場合の学修の補充eALPS上で案内します.
【教科書】無し.
【参考書】発展的学習に必要な文献を適宜紹介します.
【添付ファイル】 なし



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