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開講年度 2023年度 登録コード T0001310
授業名 技術者倫理(16T以降)
Engineering Ethics
担当教員 國井 久美子 副担当  
講義期間 前期(随時) 曜日・時限 金6 講義室   単位数 1
対象学生 学部3年生(16T以降) 授業形態 講義 備考  
授業で学べる「テーマ」 その他
全学横断特別教育プログラム
注意)「曜日・時限」「講義室」等は変更される場合がありますので、「キャンパス情報システム」や「掲示」等で確認してください。

(1)授業の達成目標
【授業で得られる「学位授与の方針」要素】【授業の達成目標】
23Tカリ
【22T~】共通教育による幅広い教養と,工学の専門分野における基礎学力が身についている。・工学・科学技術とはどのような特性を持つ営みなのか、歴史的・思想的な背景を理解することができる。 ・技術者あるいは市民としての自己が社会で果たすべき役割について、「正義にかなった行動」とは何かを自ら考えることができる。 ・現代社会が抱える諸問題に関心を持ち、課題解決に向けた考察ができる。 ・地球環境や社会に対して技術が及ぼすグローバルな影響や責任を理解し、未来志向を高めることができる。
(2)授業の概要担当教員が研究者・技術開発者としての実務経験を活かして講義を行います。
・技術に携わる者としての責任を自覚し、地球規模や将来世代に対する道徳的配慮のあり方を考える。
・「善い」「正しい」とはどのようなことか考察することによって、科学技術が関係する社会問題を倫理学的観点から捉え直す。
・科学技術が関係する社会問題の事例の考察を通して自然環境との共生や人類の未来に対する技術者の責任と使命を考察する。
(3)授業計画第1回 技術者倫理の基本1
第2回 技術者倫理の基本2
第3回 安全と倫理
第4回 法規と倫理
第5回 新たな技術と倫理1
第6回 新たな技術と倫理2
第7回 環境保全、多様性社会と倫理
第8回 軍事技術と倫理、まとめ(資料は別途提示する)
◎課題及び最終レポートの設定と提出
 課題1:授業毎に実施
 課題2:授業2回に1回の頻度で実施
 最終レポート:全体に関わる内容及び独自考察に関する内容の計2つを設定する。
 提出期限は講義内において別途指定する。
 提出方法はeALPSを用いる。
(4)成績評価の方法課題(1および2)70点満点、最終レポート(全体に関わる内容および独自考察に関する内容)30点満点として評価する。
・指定期間内に提出された課題及び最終レポートについてのみ評価する。
・課題及び最終レポートのいずれも、指定した内容(項目、文字数など)を満足していない場合はファイル提出がされていても未提出と同じ扱いとする。
(5)成績評価の基準1)技術と倫理との関わりについて理解し、説明することができる。
2)技術が社会や自然環境、人間観に与える影響について理解し、説明することができる。
3)今後の技術展開および技術者のあるべき姿について、自らの考えを述べることができる。
以上の3点を評価項目とする。達成の水準については以下の通り。
『卓越している(秀)』:得点90%以上、授業内容以外に参考書・教科書等を用いて調べ学習を行い、新たな技術展開や技術者像について独自の考察ができること。
『かなり上にある(優)』:得点89-80%、授業で扱った内容を明確に理解し、現在の技術の課題や技術者像のあり方について考察できること。
『やや上にある(良)』:得点79-70%、「授業で扱った内容を十分に理解し、自主的に考察を深めていること。
『その水準にある(可)』:得点69-60%、「授業で扱った内容を6割以上理解し、自らの考えを記述することができること。
(6)事前事後学習の内容・事前学習:各授業後に、教科書の該当箇所を読んでおくとともに、疑問点を明らかにする。
・事後学習(1):講義ノートや教科書で講義内容を復習し、改めて問題点・疑問点を整理する。
・事後学習(2):自分自身にとって特に興味のある問題に絞ってさらに参考文献等を調べ、自らの考察を深める。
(7)履修上の注意他者のレポート、評論、書籍、Webなどからの剽窃があった場合は単位認定されない。
本科目は哲学・倫理学の初級内容を含むため、関連科目を習得していることが望ましい。
また日頃から現代社会の問題や、人間の正義・公正さといった事柄に関心をもち、自ら考える姿勢を身につけておくこと。
(8)質問,相談への対応電子メールで問い合わせること。アドレス:kunii_kumiko@shinshu-u.ac.jp
標題は
【質問】[技術者倫理][**学籍番号**/**フルネーム**]〇〇〇について
というフォーマットとすること。
(9)その他【授業のねらい】
技術者倫理とは,技術に携わる人間の活動や行為に関する規範である。
技術者の多くは,先端技術を吸収し情熱を傾けてものづくりに励み,自分たちが開発した技術や製品で社会の高度化に寄与し会社への責任を果そうとする。しかし,時としてその結果が社会や環境に害を与えることもある。工学・科学技術は,良くも悪くも社会を変えることができる力を持つが,このような技術の特性から,技術者はどのような責任を有するのかを理解し,今後の技術展開のあり方について自分自身で考え,行動することが求められる。
この講義では,専門的な知識と技能を持つ技術者として,社会的責任をどのような形で果たさなければならないか,判断の基準として何を中心に置くべきかを,様々な思考実験や具体的事例を通じて考察し,幅広い倫理観を醸成することを目指す。
技術者倫理を学び,それを深く身に付けるためには,個人個人が自分の頭と心で考えることが重要となる。
技術者倫理に関する報道や社会情勢に関心をもち,自分の頭で考え,問題意識をもって授業にのぞむこと。
【教科書】『はじめての技術者倫理 未来を担う術者・研究者のために』北原義典著、講談社、2015年、2,000円(税抜)
【参考書】・『本質から考え行動する科学技術者倫理』金沢工業大学科学技術応用倫理研究所編集、白桃書房 2017年、1,900円(税抜)
・『工学倫理・技術者倫理: 練習問題および解答例付』梶谷剛著、アグネ技術センター、2017年、1,600円(税抜)
・『実践する科学の倫理──医の倫理、理工・AIの倫理』梶谷剛編集, 浅井篤編集、他5名、社会評論社、2018年、1,800円(税抜)
・『科学オモテウラ大事典』左巻健男著、東洋館出版社、2022年、2,000円(税抜)
【添付ファイル】 なし



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