(1)授業の達成目標 | 授業で得られる「学位授与の方針」要素 | ⇔ | 【授業の達成目標】 | 大学DP | 学士の称号にふさわしい基礎学力と専門的学力 | ⇔ | 大学の専門化学の基礎,特に無機化学,分析化学,物理化学,生物化学における基礎,となる知識および考え方を身に付ける。 |
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(2)授業の概要 | 工学部化学系の大学初年次生が,現代の化学を理解するために必要な事項を学習する。2年次以降の専門化学の講義の内容を理解し単位を取得していくためには,高校で学習する化学の内容だけでは不十分である。たとえば,高校まででは漠然と扱っていた”熱”というものを,大学1年生ではより具体的に“熱力学”として取り扱い,その基本的な概念であるエンタルピーやエントロピーについて学ぶ。この講義では,熱力学に加え,無機化学,分析化学,物理化学の各分野において,高校の学習範囲には含まれないが,専門化学を履修するうえで知らなければならない基礎的知識および考え方を学ぶ。 |
(3)授業のキーワード | 無機化学,分析化学,物理化学 |
(4)授業計画 | 授業は物質化学科の教員によるリレー形式で以下のように行う。
第1週 講義ガイダンス・高校化学の復習(二次試験内容の復習を含む場合がある) 第2週 電子配置と周期表(1) 第3週 電子配置と周期表(2) 第4週 化学結合:混成軌道について 第5週 気体の性質(完全気体)(実在気体) 第6週 熱力学変数と4つのエネルギー 第7週 熱力学(1) 第8週 熱力学(2) 第9週 化学ポテンシャル、平衡、状態図(1) 第10週 化学ポテンシャル、平衡、状態図(2) 第11週 溶液濃度・化学平衡 第12週 化学反応・反応速度(1) 第13週 化学反応・反応速度(2) 第14週 酸塩基反応・酸化還元反応(1) 第15週 酸塩基反応・酸化還元反応(2) 授業アンケート
第1週の講義ガイダンス時に授業計画を説明する。 |
(5)成績評価の方法 | 成績評価のためには,各回授業中に課す小試験の受験が必須である。成績評価は授業中の小テストの結果を総合して行う。評価は点数に基づき,信州大学の基準に従って行う。 |
(6)成績評価の基準 | 授業で示した例題と同レベルの問題が解ければ「水準にある」 応用問題が解ければ「やや上にある」 やや難しい応用問題が解ければ「かなり上にある」 例題からは難しい応用問題が解ければ「卓越している」 |
(7)事前事後学習の内容 | この講義では,高校の「化学基礎」および「化学」を理解しているものとして進める。もし,十分に理解していない部分がある場合は,「化学基礎」および「化学」の該当箇所を復習してくること。 また,授業内容の理解を深め,それを定着させるために必ず復習すること。 ※この授業は90時間の学修を必要とする内容です。従って,60時間以上の時間外学習が必要となります。 |
(8)履修上の注意 | この講義は,工学部物質化学科の1年生が2年次以降の物質化学科の専門化学の講義を受けるうえで必要となる基礎知識や考え方を身に付けるためのものである。したがって,工学部物質化学科の1年生はこの一般化学Ⅰを必ず履修すること。 |
(9)質問,相談への対応 | 授業終了後あるいは電子メールにて質問等を受け付ける。 清水雅裕(工学部物質化学科)shimizu@shinshu-u.ac.jp, 026-269-5627 影島洋介(工学部物質化学科)kage_ysk@shinshu-u.ac.jp, 026-269-5542
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(10)授業への出席 | 履修する全ての回に出席することを基本とする。 |
(11)授業に出席できない場合の学修の補充 | 「学修の補充の対象とする事由」により出席できない場合は,共通教育履修案内に掲載されている方法により補充を受けるための申請をおこなってください。 |
【教科書】 | 教科書は使用しない。 |
【参考書】 | P. W. Atkins, J. de Paula 著, 中野元裕, 上田貴洋, 奥村光隆, 北河康隆 訳 アトキンス 物理化学(上)第10版, ISBN: 9784807909087, 東京化学同人, 2017年, 6270円 P. W. Atkins, J. de Paula 著, 中野元裕, 上田貴洋, 奥村光隆, 北河康隆 訳 アトキンス 物理化学(下)第10版, ISBN:9784807909094, 東京化学同人, 2017年, 6380円 |
【添付ファイル】 |
なし |