(1)授業の達成目標 | 授業で得られる「学位授与の方針」要素 | ⇔ | 【授業の達成目標】 | 大学DP | 的確に情報を収集し,理解し,発信する力 | ⇔ | ・自ら選定したテーマについて様々な情報を収集し、その内容を踏まえ自身の考えを構築することができるようになる。
・インクルーシブデザインの考え方を知り、新しい視点で物事を見ることができるようになる。
・様々なテーマでディスカッションすることを通して、思考力やコミュニケーション力を身につける。 |
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(2)授業の概要 | 本ゼミナールは、社会にある様々な課題の中で、受講生が関心のあるテーマを一つ、研究課題として設定し、その内容について①背景を把握し、②現状や問題点の分析を行い、③ディスカッションや思考することを繰り返しながら、④課題解決に向けたオリジナルプランを提案します。 毎回の授業では、知識や正解を教員が教えるのではなく、自ら考え最善策を探していくことや、教員も含めゼミナールのメンバーでディスカッションをしながら、既存の解決策やアイディア、慣習などにとらわれない思考トレーニングを繰り返します。 |
(3)授業のキーワード | 多様性、共生社会、課題発見・解決、自己発見・グループワーク、プレゼンテーション |
(4)授業計画 | 1)オリエンテーション 2)受講生自己紹介とディスカッション「インクルーシブってなんだろう?(仮)」 3)講義:インクルーシブデザインとは(仮) 4)発表:受講生の興味関心のあるテーマ・社会的な課題について 5)テーマに関連する情報収集とディスカッション(1):問題の意識化 6)テーマに関連する情報収集とディスカッション(2):課題の明確化 7)テーマに関連する情報収集とディスカッション(3):解決策の試行 8)課題解決策の提案とディスカッション(1) 9)課題解決策の提案とディスカッション(2) 10)課題解決策の提案とディスカッション(3) 11)プレゼンテーション準備 12)成果発表(1):グループA 13)成果発表(2):グループB 14)成果発表(3):グループC 15)成果発表(4):グループD/授業アンケート |
(5)成績評価の方法 | 1)ディスカッションへの積極的参加(40点): 2)個人内思考・理解度(30点) 3)課題解決プランの考案と発表(30点):企画内容20点・発表技術10点 |
(6)成績評価の基準 | 1)ディスカッションへの積極的参加(40点): ・自分が伝えたいことを的確に伝えられる表現を工夫している。 ・多様な受講生の考え方に触れ、自分の考えと合わせながらディスカッションの場面で発言したり、リアクションをしたりすることができる。 ・自分の考えや興味のあるテーマと異なる場合でも、建設的な批判や意見を述べることができる。 以上ができている場合は最大40点とする。
2)個人内思考・理解度(30点) ・各自が設定したテーマに関連する情報や知見を積極的に収集し、それらが本当に正しいものであるかどうかも含め吟味し、自らの考えを持つ。 ・他の受講生が設定したテーマや話題提供について、複数の視点から考えることができる。 以上ができている場合は最大30点とする。
3)課題解決プランの考案と発表(30点) ・設定したテーマについて、社会的背景や問題点を把握し、その解決に向けたプランが提案されているか。課題の分析と解決プランの筋が通っているか。またその内容がインクルーシブな視点を踏まえた内容であれば最大20点とする。 ・聞き手にわかりやすく、魅力的なプレゼンテーションが実施できているか、その内容が教員を感心させるものであれば最大10点とする。
※欠席および20分以上の遅刻と早退は減点する。 ※課題解決策の提案と発表は必須。
以上の内容を合計し、 60点以上70点未満を「水準にある」 70点以上80点未満を「やや上にある」 80点以上90点未満を「かなり上にある 90点以上を「卓越している」 として評価する。 |
(7)事前事後学習の内容 | 【事前学習】 ・興味のあるテーマはもちろん、様々な社会課題について問題意識を持てるよう、日頃から新聞などから情報を得ること ・自分の考えを他者に伝えられるよう、情報や考えを整理したり、概念図にできるようにする
【事後学習】 ・各回の発表やディスカッションを踏まえ、新たに考えたことや、足りなかった視点を整理しプランの考案に活かす ・ディスカッションや質疑応答でうまく答えられなかった点や、わからなかった点について調べたり考え直したりして、プランの考案に活かす
※この授業は90時間の学修を必要とする内容です。従って,60時間以上の時間外学習が必要となります。 |
(8)履修上の注意 | <本ゼミナールの特徴> 1)各自興味のあるテーマを設定し、ゼミナールを通して、課題の分析と解決策の提案を行います。 2)知識や正解を与えられるのではなく、自ら考えることや他者とのディスカッションから解決策を模索していきます。 3)課題解決プランの考案と発表は、本ゼミナール修了の必須条件です。 4)ワークが多く、学習の質を担保することから、受講生の定員は20名です。希望者多数の場合は、学部の偏りがないようにして抽選を行います。受講を希望する人は、期限内に抽選システムからエントリーをしてください。 5)前期開講のインクルーシブデザインゼミAは同じ授業ですので両方を履修することはできません。
<その他:担当教員が関心をもつ社会的課題の一部をご紹介します> 社会の中で、「共生社会の実現を目指す」というスローガン掲げられているものの、教育の場面では、その人の得意不得意や障害の有無、そのほかの理由により、教育プログラムに積極的に参加できないでいる子どもたちがいます【理想と現実/実際の乖離】。特にキャンプや登山、スキーなどの野外学習場面では、環境調整の難しさや専門的な知識を要することから、大きな教育課題として残されています。この状況は、学習に参加できている子ども・できていない子ども、両方にとって、負の学習経験(能力や状態によって区別することを刷り込まれるなど)を提供されていることになっています。 このような経験を積み重ねてしまってきた子どもたちが、どのような感情を持ちながら育つのか、また、将来築く社会がどのような社会になってしまうのかは、残念ながら容易に想像することができます。実は、学校現場の課題は教育分野の問題だけではなく、『人』という視点を通して、今ある社会の様々な課題と密接に繋がっているのです。
このような課題を解決すべく、課題解決プランとして、①インクルーシブ野外活動の専門知識と指導技術を持つ人材を育成し、②学校の先生と連携しながら、③インクルーシブ野外学習プログラムを立案・実施する。という「インクルーシブ野外教育システムの構築」を目指し、その実現に向けた研究・実践をしています。
長野県観光部と信州大学が共同で実施する『インクルーシブ野外活動指導員養成講座(上記①:授業外の取り組み・受講は有料)』に、皆さんの先輩も受講し実践に出かけている学生も多数います。令和5年度の講座も、アウトドア活動好きな人、教員になりたい人など学生の受講も受け付けています。講座の詳細はガイダンスにて紹介します。
また、過去の受講生の選定テーマは、「性別による役割」「捻れた多様性の捉え方」「教育格差」「居場所」「閉鎖的な空間や職業環境」「地域コミュニティー」などでした。 皆さんはどのようなテーマで研究しますか。 |
(9)質問,相談への対応 | 基本的には授業時間の前後に直接受け付けます。 メールでの連絡の際は、新入生ハンドブック等を参照の上、一般的なメール送信のマナーに沿ってメールをしてください。 加藤彩乃 a_katou@shinshu-u.ac.jp |
(10)授業への出席 | <出席確認について> 授業の出欠は、呼名への応答で確認します(出席確認システムは使用しません)。 授業開始後20分までは遅刻、遅刻3回で1回欠席とします。
<授業への出席について> 本授業は、「信州大学における授業の出席に関する要項」第4に規定する「修学の補充の対象とする事由」で欠席し、補充を受けた場合を含み、欠席回数が5回以上になると、授業の達成目標に到達することができないため単位が認定されません。 |
(11)授業に出席できない場合の学修の補充 | 「学修の補充の対象とする事由」により出席できない場合は、共有教育履修案内に掲載されている方法により補充を受けるための申請を行なってください。
ただし、「学修の補充の対象とする事由」に該当する場合であっても、5回以上対面授業に出席できない場合は、授業の達成目標の到達に至る教育の質を担保することができないため、単位認定はできません。 |
【教科書】 | |
【参考書】 | |
【添付ファイル】 |
なし |