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開講年度 2023年度 登録コード G2B50208
授業名 観測天文学入門
An Introduction to Observational Astronomy
担当教員 三澤 透 副担当  
講義期間 後期 曜日・時限 火3 講義室 共通教育61講義室 単位数 2
対象学生 授業形態 講義 備考  
授業で学べる「テーマ」 その他
全学横断特別教育プログラム
注意)「曜日・時限」「講義室」等は変更される場合がありますので、「キャンパス情報システム」や「掲示」等で確認してください。

(1)授業の達成目標
授業で得られる「学位授与の方針」要素【授業の達成目標】
大学DP
学士の称号にふさわしい基礎学力と専門的学力科学的発見について、その成果に至るまでの道筋を曖昧さを残さず明確に理解する習慣を身に付けることができるようになる。一見すると無駄のようにみえる情報のなかから価値ある情報を見つけ出す能力(セレンディピティ)の重要さを理解することができるようになる。
(2)授業の概要最初に天体観測の概要に触れたあと、基本的に講義の大部分は教養としての天文学を学ぶことに割かれます(観測手法が主題ではないので注意してください)。過去数年間に話題になった研究成果のうち、毎回ひとつのトピックを選び、それらがどのような着想および観測事実に基づいたものであるのかを深く考えます。期間中に興味深い発見があった場合は適宜講義で扱うかもしれません。宇宙に興味のある、あらゆる学生の履修を歓迎します。
(3)授業のキーワード天文学
(4)授業計画天体観測の基礎は、宇宙からやってくる様々な種類の「光」をとらえることです。最初に天体観測の歴史、および観測装置の概要を学びます。次いで教養としての天文学を、スケールの大きい宇宙論、宇宙の大構造、銀河、銀河系から、スケールの小さい(より身近な)太陽系、地球、流星に至るまで、毎回テーマを決めて深く考えます。

 A.観測天文学へのいざない
  1.観測天文学の歴史 ~ガイダンス~

 B.観測天文学の基礎知識 ~研究機関と観測施設の概要~
  2.研究機関
  3.観測施設と観測装置
  4.天体観測の流れとデータ解析
  ⇒ 天文学の研究がどこでどのように行われているのかを学びます

 C.観測天文学の成果 ~宇宙論から流星まで~
  5.加速膨張する宇宙
  6.ビッグバンの観測的証拠
  7.銀河間空間の調べ方
  8.銀河中心巨大ブラックホール
  9.宇宙に響く時空のさざなみ
  10.遠方銀河核の立体視
  11.超新星爆発のこだまで過去を見る
  12.主星の自転に逆行する系外惑星
  13.円偏光と地球上の生命の起源
  14.流星が切り裂く大気のトンネル
  ⇒ 毎回テーマを絞って具体的な研究成果を掘り下げて考えます
    (一部テーマを変更するかもしれません)

 D.観測天文学の将来
  15.大型望遠鏡計画と期待される成果、授業アンケート(15分)
  ⇒ これからの観測天文学について学びます

 E.まとめ
  16.期末試験
  ⇒ 授業の理解度を確認するための試験を行います

※ 講義内容に関するアンケートを取り、翌週まとめて公開します。
※ 講義の最後に意見発表の時間をとります。
(5)成績評価の方法授業の最後に行うアンケート:20点【研究成果のみならずプロセスを考える姿勢を評価する】
授業内容の理解度を問う期末試験:80点【観測天文学の歴史や研究成果の理解度を評価する】
(6)成績評価の基準アンケートでは、科学的発見に至るプロセスを自ら考える姿勢を評価する。
期末試験では、観測天文学の基礎と個々の研究成果が得られるまでのプロセスが正しく理解できているかを確認する。
授業で触れた内容に基づく問題が解ければ「水準にある」、授業内容を簡単な数式を用いて考えることができれば「やや上にある」、複数回の授業内容を横断する問題が解ければ「かなり上にある」、授業全体を俯瞰しなければ解けない問題が解ければ「卓越している」。
(7)事前事後学習の内容この授業は90時間の学修を必要とする内容です。従って、60時間以上の時間外学習が必要となります。
天文学の研究は日々進歩しています。宇宙に関係のある記事を新聞、雑誌などで積極的に見つけて読むように心がけてください。記事の内容だけでは理解できない場合、あるいはもっと詳しく知りたい場合は、図書館で関連書籍を見つけるなどして自主的に学ぶ姿勢を身に着けてください。なお、毎回配布する資料は復習用にeALPSにもアップします。
(8)履修上の注意基礎知識は必要ありません。数式も極力使わない予定です。講義内容を包括する教科書はありません。宇宙に興味のある文系の学生の履修も歓迎します。
(9)質問,相談への対応随時対応します。研究室は共通教育第1講義棟の北校舎4階です。
(10)授業への出席本授業は、「信州大学における授業の出席に関する要項」第4に規定する「学修の補充の対象とする事由」で欠席し、補充を受けた場合を含み、欠席回数が6回以上になると、授業の達成目標に到達することができないため単位が認定されません。
授業の出席は、出席確認システムのみで行います。なお、不正な出席登録があった場合は、単位を認定しません。
(11)授業に出席できない場合の学修の補充出席停止等、やむを得ず欠席する授業回の学修の補充に関する指示を希望する場合は、その旨を担当教員に申し出てください。
【教科書】指定しません。講義中にプリントを配布します。
【参考書】指定しません。
【添付ファイル】 なし



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