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開講年度 2023年度 登録コード G2B40903
授業名 日本国憲法
Japanese Constitutional Law
担当教員 小池 洋平 副担当  
講義期間 前期 曜日・時限 木3 講義室 共通教育20講義室 単位数 2
対象学生 授業形態 講義 備考  
授業で学べる「テーマ」 多文化協働
全学横断特別教育プログラム グローバルコア人材養成コース ・ BASIC(日本理解)
注意)「曜日・時限」「講義室」等は変更される場合がありますので、「キャンパス情報システム」や「掲示」等で確認してください。

(1)授業の達成目標
授業で得られる「学位授与の方針」要素【授業の達成目標】
大学DP
学士の称号にふさわしい基礎学力と専門的学力① 憲法が制定された目的や基本的人権に関する正確な基礎知識を習得し,それらを他者に対して説明できるようになる。 ② 憲法が保障する基本的人権や基本原理を出発点として,社会で実際に生じている問題に対して,妥当な解決策を主体的に探究できるようになる。
(2)授業の概要 この授業では日本国憲法に関する基礎知識・理論・判例を初学者向けに分かりやすく解説しながら,身の回りにある社会問題についてみなさんと一緒に考えていきます。
 まず,憲法を学ぶ意義を皆さんと共有した上で,憲法が制定された理由と目的を歴史的に説明します。そして,憲法が保障する基本的人権や統治の仕組みを具体的に解説しながら,実際に生じている社会問題を解決するための糸口を探究します。
(3)授業のキーワード人権,憲法,憲法史,憲法訴訟,課題発見・解決,論理的思考
(4)授業計画第1回 イントロダクション:なぜ憲法を学ぶのか?
第2回 憲法の歴史(1)世界史のなかの憲法:どうして憲法が制定されたの?
第3回 憲法の歴史(2)日本史のなかの憲法:なぜ憲法9条は平和主義を定めたの?
第4回 基本的人権とは何か:誰に対する,誰の権利なのか?
第5回 統治の仕組み:「人権の砦」としての裁判所
第6回 精神的自由権(1)思想・良心の自由:国家は子どもに「道徳」を教えてもいい?
第7回 精神的自由権(2)信教の自由と政教分離原則:宗教的中立性が信仰を妨げる?
第8回 精神的自由権(3)表現の自由:人を差別する発言はダメ?
第9回 精神的自由権(4)学問の自由:科学研究は何でもアリ?
第10回 経済的自由権:小さい時の夢は?
第11回 社会権(1)生存権:生存権を保障する意義
第12回 社会権(2)教育を受ける権利:どうして学校に行かなきゃいけないの?
第13回 社会権(3)労働基本権:ブラック・バイトに出会ったら・・・・・・
第14回 平等権:人を平等に扱うって何だろう?
第15回 憲法改正:憲法を「改正する」ってどういうこと?/授業アンケート
第16回 期末試験
(5)成績評価の方法■ 平常点(45点),期末試験(55点)総合して成績を評価する。

◇ 平常点の評価方法
 授業中に憲法問題を提示するので,それに対する自分の考えをリアクションペーパー,もしくは,ショート・ディスカッションの形で答えてもらう。単に出席しているだけでは加点しないので注意すること。

◇ 期末試験の評価方法
 授業で得た知識の定着を測るための選択肢問題と,得た知識の応用力を測るための論述式問題の両方を出題する。
(6)成績評価の基準■ 下記の基準に従い,合計点が90点以上で「卓越している」, 80から89点で「かなり上にある」,70から79点で「やや上にある」,60から69点で「その水準にある」と評価する。

◇ 平常点の評価基準
 授業中に提示された憲法問題について,自らの考えを主体的に組み立て,それを他者に提示できている(各回3点×15回,45点満点)。

◇ 期末試験の評価基準
 達成目標①と②への到達度を測るため,以下の基準で評価する。
 ・憲法に関する正確な知識を身につけることができている(選択肢問題 20点満点)。
 ・憲法に関する正確な知識を憲法問題の解決に応用することができている(論述式問題 35点満点)。
 
(7)事前事後学習の内容■ この授業は90時間の学修を必要とする内容です。従って,60時間の時間外学習が必要となります。

◇ 事前学習
 ・教科書の指定箇所を熟読し,分からなかった部分に印を付けておく(毎週1時間)。

◇ 事後学習
 ・レジュメや教科書,ノートを見直しながら,正確な知識が身についているかを確認する(毎週1時間)。
 ・憲法に関連する問題をメディアでチェックする(毎日1時間)。
(8)履修上の注意 日本国憲法を学ぶことは,条文をただ単に覚えることではありません。憲法に書かれていることをどのように実現するのか。これが大切です。レシピを正確に覚えていたとしても,美味しい料理を実際に作ることができなければ一人前の料理人になれないのと似ているかもしれません。
 その意味では,教室での授業は,勉強のほんの一部でしかありません(家庭科の料理実習みたいなもの)。ぜひとも,授業時間外での学習も意識して受講してください。
(9)質問,相談への対応・質問がある場合は,eALPSに設置された「質問コーナー」をご活用ください。受講生全体で共有すべき質問の場合は,次回の授業で回答します。
・授業前後に教室で質問を受け付けます。気軽に声をかけてください。
・その他の時間に質問や相談をしたい場合は,メールにて受け付けます。メールアドレスはeALPSに掲載します。
(10)授業への出席 この授業は,すべての回に出席することを前提とします。
 ただし,「信州大学における授業の出席に関する要綱」第4が規定する「学修の補充の対象とする事由」で欠席した場合を含み,欠席回数が3回以上になると,授業の達成目標に到達することができないため単位が認定されません。
(11)授業に出席できない場合の学修の補充 「信州大学における授業の出席に関する要綱」第4が定める「学修の補充の対象とする事由」により出席できない場合は,共通教育履修案内に記載されている方法により補充を受けるための申請を行ってください。
 その上で,eALPSに掲載されている連絡先にメールを送り,補充の指示を受けてください。
【教科書】西原博史=斎藤一久編,教職課程のための憲法入門,第2版,433535763X,弘文堂,2019年,2420円。
岡田順太=淡路智典=今井健太郎,判例キーポイント憲法,成文堂,2020年,1430円。
【参考書】参考書については授業中に紹介します。
【添付ファイル】 なし



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