(1)授業の達成目標 | 授業で得られる「学位授与の方針」要素 | ⇔ | 【授業の達成目標】 | 大学DP | 学士の称号にふさわしい基礎学力と専門的学力 | ⇔ | 臨床心理学の知識を幅広く身に付けて,自分自身や他者の心の状態を理解し,精神的健康へと寄与できるようになることをねらいとする。 |
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(2)授業の概要 | 臨床心理学は,精神疾患が生じる心理的メカニズムを解き明かし,効果的な治療を提供していくための学問である。精神疾患は誰もがその傾向を持つ可能性のあるものであり,臨床心理学の対象は日常的な問題から重い精神疾患にいたるまで多岐に渡る。本授業では,臨床心理学の歴史から始まり,最先端の研究までを幅広く学ぶ。 |
(3)授業のキーワード | 心理療法,カウンセリング,精神病理学,認知行動療法 |
(4)授業計画 | 第1回 ガイダンス,臨床心理学の概要 第2回 臨床心理学の歴史1:臨床心理学の起源 第3回 臨床心理学の歴史2:クライエント中心療法 第4回 臨床心理学の歴史3:精神分析 第5回 現代カウンセリングの進め方 第6回 精神科診断学1 第7回 精神科診断学2 第8回 認知療法:Beckの認知療法1 第9回 認知療法:Beckの認知療法2 第10回 認知療法の発展:Teasdaleの理論とマインドフルネス 第11回 認知療法の発展:Wellsのメタ認知療法 第12回 行動療法:エクスポージャーと反応妨害 第13回 行動療法の発展:行動活性化,アクセプタンス&コミットメント・セラピー 第14回 パーソナリティ障害と神経発達症への介入 第15回 危機介入,自殺,授業アンケートの実施 |
(5)成績評価の方法 | 毎回の授業ごとの小テスト(20%),期末試験(70%),臨床心理学に関する研究への参加(10%)で評価する。 |
(6)成績評価の基準 | 小テストおよび期末試験の評価にあたっては,授業内で紹介した理論や技法を体系的に理解できているかどうかが評価基準となる。理論や技法を十分に理解し主体的に扱える水準に達していれば「卓越している」,理論や技法を十分に理解し助言を受けながら扱える水準であれば「かなり上にある」,理論や技法を十分に理解していれば「やや上にある」,理論や技法に一定の理解があれば「その水準にある」とみなす。 |
(7)事前事後学習の内容 | 臨床心理学の研究手法を学んでもらうために,授業外で実施される,臨床心理学に関する実験・調査への2回以上の参加を必須とする。参加回数が不足した場合は単位認定ができないのでよく注意すること。教科書は指定しないが,授業内で各領域の参考書を紹介する。各自,参考書にあたって,授業の予習・復習を十分に行うこと。 ※この授業は,60時間以上の時間外学習が必要となります。 |
(8)履修上の注意 | 本授業の内容は日常生活における自己や他者への洞察にも繋がる。授業内容を自己や他者にあてはめて考えることは理解を促進すると思われるが,それはあくまでひとつの可能性であって,レッテル貼りにはならないように留意してもらいたい。 授業範囲は広範であるため,日々の学習が必要となる。期末試験前の勉強だけでなく,日頃から予習・復習を心がけること。 |
(9)質問,相談への対応 | 火曜日の昼休みをオフィスアワーとする。それ以外にも,適宜フォームで質問を受け付ける。研究室の場所とメールアドレスは授業内で教示する。 |
(10)授業への出席 | 出欠は小テストによって確認する。 |
(11)授業に出席できない場合の学修の補充 | 「学修の補充の対象とする事由」により出席できない場合は、共通教育履修案内に掲載されている方法により補充を受けるための申請を行ってください。 |
【教科書】 | 使用しない。 |
【参考書】 | 丹野義彦・石垣琢磨・毛利伊吹・佐々木淳・杉山明子 (2015). 臨床心理学 (New Liberal Arts Selection) 有斐閣 伊藤 絵美・神村 栄一・藤澤 大介 (2015). 認知行動療法実践ガイド:基礎から応用まで 第2版 -ジュディス・ベックの認知行動療法テキスト 星和書店 熊野 宏昭 (2012). 新世代の認知行動療法 日本評論社 |
【添付ファイル】 |
なし |