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     市民開放授業  
開講年度 2023年度 登録コード G2B40604
授業名 知っておくべき知的財産と研究倫理の基本
Introduction to Intellectual Property and Research Ethics
担当教員 松山 紀里子 副担当  
講義期間 前期 曜日・時限 火5 講義室 共通教育42講義室 単位数 2
対象学生 授業形態 講義 備考  
授業で学べる「テーマ」 キャリア
全学横断特別教育プログラム グローバルコア人材養成コース ・ BASIC(国際理解)
注意)「曜日・時限」「講義室」等は変更される場合がありますので、「キャンパス情報システム」や「掲示」等で確認してください。

(1)授業の達成目標
授業で得られる「学位授与の方針」要素【授業の達成目標】
大学DP
学士の称号にふさわしい基礎学力と専門的学力①的確に情報を収集し、理解し、発信する力 ・知的財産権に関する基本的な知識を習得し、身近な商品やサービス等への知的財産権の活用事例とその効果、どのような行為が権利侵害になるのか理解できるようになる。 ・特許情報プラットフォーム「J-PlatPat」を用いて、特許・実用新案・意匠・商標の簡単な検索ができるようになる。 ②持続可能な社会を実現するための課題に取り組む力 ・アイデアや創作の成果(知的財産)の本質を理解し、社会課題を解決する考え方や手法について基本的な知識を習得できる。 ・大学生として必要な研究倫理の基本的な知識を習得できる。
(2)授業の概要本授業では、①大学生として知っておくべき「知的財産」と、②研究に関わる者として知らなかったでは済まされない「研究倫理」について、ゼロから基本的な知識を学びます。①では知的財産の基礎知識に加えて、身近な製品やニュース等を教材として用います。②では、研究倫理の基礎知識に加えてリスクマネジメント法を学びます。また、本授業は、本学において知的財産・ベンチャー支援室長を務める実務家教員が担当します。
(3)授業のキーワード知的財産、発明、特許、実用新案、意匠、商標、著作物、著作権、新品種、ライセンス、特許調査、パテントコンテスト、技術移転、ライセンス契約、知財戦略、研究倫理、研究不正、利益相反、安全保障輸出管理、生物多様性条約、秘密保持、グループワーク、実務経験
(4)授業計画[スケジュール]
第1回(4/11):ガイダンス(なぜ知的財産と研究倫理を学ぶ必要があるのか?)
第2回(4/18):特許・実用新案の基礎知識①
第3回(4/25):特許・実用新案の基礎知識②
第4回(5/9) :意匠(デザイン)の基礎知識
第5回(5/16):商標(トレードマーク)、育成権(種苗法)の基礎知識
第6回(5/23):著作権、営業秘密、研究成果有体物等の基礎知識
第7回(5/30):知的財産のまとめ(ミニテスト、事例に基づくグループ討論)
第8回(6/6) :研究倫理の基礎知識
第9回(6/13):研究倫理に関する事件例から学ぶ
第10回(6/20):知的財産情報の検索・解析・活用(特許・実用新案)
第11回(6/27):知的財産情報の検索(意匠・商標調査)
第12回(7/4) :知的財産を巡る事件/大学と知的財産(技術移転、大学発ベンチャー企業)
第13回(7/11):グループワークの中間発表
第14回(7/18):大学生活で必要な知的財産と研究倫理の知識(本講義のまとめ)
第15回(7/25):グループワークの最終発表、授業アンケート
 
[課題レポート]
第2~5回、第7~12回講義の最後に授業内容に関する課題レポート(全10回)を出します。次の講義前日までにe-ALPSを通じて提出してください。第2回~5回、第7回~8回は知的財産・研究倫理に関する知識の定着を目的として、身近な知的財産を探したり、ニュース等を調べて(A4サイズ・1枚)にまとめてもらいます。第9回~12回は、知的財産情報を検索する基本技術を身に付けてもらうために、J-PlatPat(https://www.j-platpat.inpit.go.jp/)用いて知的財産権を調べて(A4サイズ・1~2枚)にまとめてもらいます。課題レポートは様式を準備します。また、課題レポートで取上げた発明等について特許公報等の情報をできるだけフィードバックします。

[ミニワーク]
第1回~9回は、講義内容に関連するミニワーク(10~20分)を実施します。クイズ形式、ワークショップ形式、ディスカッション形式などゲーム感覚で取り組める内容を予定しています。授業の進捗に応じてミニワークを実施しないこともあります。

[グループワーク] 
第10回からパテントコンテスト(https://www.patentcontest.inpit.go.jp)の応募に向けた新たな発明を創出するグループワークを実施します。具体的には、第8回~9回にグループで解決する課題を設定し、アイデアを練って具体的な発明品を創出していきます。
第13回に発明概要シート(A4サイズ・1~3枚)に基づく中間発表を行ってもらいます。他の受講生からのフィードバックを受けて発明を練り直し、第15回までにパテントコンテストの申請書と、プレゼン資料を作成し、最終発表してもらいます。最終発表には、元・企業の知財担当者や弁理士などの知財専門家を審査員(2~3名)としてお招きし、評価してもらいます。
(5)成績評価の方法毎回の課題レポート      50点(5点×10回)
第7回ミニテスト(選択式)   20点
グループワーク        30点(中間発表:10点、最終発表:20点)
(6)成績評価の基準[課題レポートの評価基準(5点満点)]
・課題の意図・授業内容を理解して適切な回答ができていれば、3.5点。
・適切な文章表現、論理展開、図表等により分かりやすく説明できていれば、1.5点。

[ミニテストの評価基準(20点満点)]
各問について4つの選択肢から正しい回答ができていれば、1点。全20問。

[グループワークの評価基準(30点満点/グループ全員同じ評価とします)]
・中間発表(10点):発明概要シートの各項目の記載が、教員を感心させるレベルならば5点。よく練られていれば4点。適切であれば3点。不十分であれば2点。プレゼンテーションが、特に優れていれば5点。適切であれば4点。不十分であれば2点。
・最終発表(20点):パテントコンテストの応募書類の記載が、教員を感心させるレベルならば10~9点。よく練られていれば8~7点。適切であれば6~5点。不十分であれば4~3点。プレゼンテーション&質疑応答が、特に優れていれば10~9点。適切であれば8~6点。不十分であれば5~3点。
※受講生による投票により、上位1/4に入ったグループには最大5点。1/4未満~1/2に入ったグループには最大3点を加点。(30点満点を上限として加点します)

【最終評価(100点満点)】
期末時に課題レポート、ミニテスト、グループワークの合計点に基づいて評価を行います。
90点以上は、秀(授業の達成目標の水準から見て卓越している)。80点以上は、優(授業の達成目標の水準よりかなり上にある。70点以上は、良(授業の達成目標の水準よりやや上にある)。60点以上は、可(授業の達成目標の水準にある)。59点以下は、不可(授業の達成目標の水準にない)。
(7)事前事後学習の内容【60時間以上の時間外学習が必要となります】
・毎回の講義の最後に課題レポートを課します。課題は、身の回りの知的財産を探したり、調べてもらう内容となります。日頃からどんな製品やサービスに知的財産が活用されているのか、ヒット商品のウラにある企業戦略などを意識するようにしてください。
・毎回の講義で、授業内容の理解を深めるために役立つWebサイト、書籍、報告書、テレビ番組等を紹介します。可能な範囲で確認して復習するようにしてください。
・授業時間内にグループワークの時間を少し設けますが、グループでの議論や作業の多くは授業外で行うことになります。
(8)履修上の注意・講義資料等は、毎回の授業後にe-ALPSにアップします。復習に活用してください。
・グループワークは、授業時間外にグループメンバーで話し合って、役割分担や協働して作業を進める必要があります。
・グループワークの成果について、特許庁・文部科学省が主催する「パテントコンテスト」(9月〆切)に応募し、入賞、特許化を目指します。これまでに、令和2年度に2グループ、令和4年度に2グループが優秀賞を受賞しました。
(参考URL) https://www.shinshu-u.ac.jp/institution/suirlo/topics/2-102.html
・パテントコンテストに入賞した場合、特許事務所(弁理士)の指導を受けながら出願書類を作成して学生さんの名義で特許出願を行います(令和6年2月頃)。特許出願と権利化に係る費用はパテントコンテストの主催者が負担します。
(9)質問,相談への対応・質問や相談は授業中、もしくは、授業の前後に受け付けます。
・授業時間外は、kirico@shinshu-u.ac.jpまたはTEL: 0263-37-3529(URA室)まで連絡ください。
・知的財産管理技能士(1級~3級)、弁理士などの知財関連の資格取得、知財関連の就職等についても相談にのります。
(10)授業への出席・出席は、QRコード読取りによる出席確認システムを利用します。授業開始後30分後から遅刻とします。
・本授業は「信州大学における授業の出席に関する要項」第4に規定する「学修の補充の対象とする事由」で欠席した場合のみ、6回までは配慮をします。ただし、第10回~15回に実施するグループワークは補充が困難であり、欠席数が3回以上になると,授業の達成目標に到達することができないため単位が認定されません。
(11)授業に出席できない場合の学修の補充「学修の補充の対象とする事由」により出席できない場合は、共通教育履修案内に掲載されている方法により補充を受けるための申請をおこなってください。
【教科書】指定しない。
【参考書】必要に応じて授業の中で紹介します。
【添付ファイル】 なし



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