授業のねらい | 授業で得られる「学位授与の方針」要素
・自明とされる事柄に対し、深くその根拠を問い直し新たな認識を構築できる思索力
【授業の達成目標】
・自明とされる事柄に対し、深くその根拠を問い直し新たな認識を構築できるようになる。
【授業のねらい】 心理学の専門職においては,対象者の状態像をより正確に把握・査定すること(心理的アセスメント)から実際の心理的支援が始まってゆく。そこで様々なアセスメント手法(質問紙法,投映法,作業検査法など)を実際に体験し,それらの結果を「支援に生かす」という目的に沿って,適切に解釈できるまでの能力を養ってゆく。この実習を通じて,特殊実験研究,卒業研究を行うための「自明とされる事柄に対し,深くその根拠を問い直し新たな認識を構築できる思索力」の基礎を養う。
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授業の概要 | 心理的アセスメントの重要性を理解した上で,様々な検査法を実施し,得られた結果の適切な解釈方法までを学んでゆく。各検査法では,一連の過程を整理したレポートを提出しなければならない。提出されたレポートに不備な点がある場合,修正のうえ再提出が求められることがある。 |
授業計画 | 第1回:オリエンテーション 第2回:心理職におけるアセスメントの重要性 第3回:WAISーIV(知能検査の実施と解釈)(1) 第4回:WAISーIV(知能検査の実施と解釈)(2) 第5回:PFスタディとバウムテスト(投映法検査の実施と解釈)(1) 第6回:PFスタディとバウムテスト(投映法検査の実施と解釈)(2) 第7回:YG性格検査とNEO-PI-R(性格検査の実施と解釈)(1) 第8回:YG性格検査とNEO-PI-R(性格検査の実施と解釈)(2) 第9回:うつと不安の査定(1) 第10回:うつと不安の査定(2) 第11回:尺度構成法(新たな質問紙尺度の作成)(1) 第12回:尺度構成法(新たな質問紙尺度の作成)(2) 第13回:尺度構成法(新たな質問紙尺度の作成)(3) 第14回:尺度構成法(新たな質問紙尺度の作成)(4) 第15回:まとめと授業アンケート 定期試験なし
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成績評価の方法 | 実習への出席によって提出が可能になるレポートの評点により,心理的アセスメントの理解度を評価する。 なお,単位取得のためには,全ての実習テーマについてレポートを提出する必要がある。 |
成績評価の基準 | レポートについては,「問題」「目的」「方法」「結果」「考察」「引用文献」のそれぞれが明確に項目立てされており,各項目について以下のような内容が記述されていることが必要である。 1.問題・目的で,当該レポートで何を問題・目的とするのかが明確に記述されている 2.方法で,実験・調査の対象,材料,手続き等の要点がもれなく記述されている 3.結果が,実験・調査の結果について事実に即して忠実に記述されている 4.考察で,得られた結果が論理的に解釈され,結論に至るまでの過程が記述されている 5.引用文献が,所定の表記法(手引き参照)で記述されている 6.レポート全体が,自分の発見などを人に伝えるための適切な形式になっている
1~6までの5項目を満たしていれば「かなり上にある」,4項目であれば「やや上にある」,3項目であれば「その水準にある」と評価する。 |
事前事後学習の内容 | 事前に参考書などを読み,当該テーマについて事前学習として予習(1時間)をしてくる。授業後に事後学習として,実習データの解析とそれに基づくレポートの作成(2時間)が必要である。 |
履修上の注意 | 心理学・社会心理学コースの2年次学生は必ず履修すること。心理学概論Ⅰ・Ⅱや社会心理学概論Ⅰ・Ⅱ,またはそれに相当する授業科目等を履修していることを前提とする。 なお,実験室スペースの都合上,履修制限する。 |
質問、相談への対応 | 火,水曜日の13:00~13:30のオフィスアワーにて対応する。 |
【教科書】 | 特に指定しない |
【参考書】 | 上里一郎編 1993 心理アセスメントハンドブック 西村書店 津川律子 2009 精神科臨床における心理アセスメント入門 金剛出版 |
【添付ファイル】 |
なし |