(1)授業のねらい | 授業で得られる「学位授与の方針」要素
・【2020年度以降カリキュラム対象】学士の称号にふさわしい基礎学力と専門的学力
・【2020年度以降カリキュラム対象】的確に情報を収集し,理解し,発信する力
【授業の達成目標】
・基礎的な数学の現実的な応用を学ぶ。
・最適な情報を選ぶ力を身につける。
【授業のねらい】 世の中では幾つかの選択肢から一つを選ぶような場合に出会うことがあります。例えばシラバスを開いてこの文章を読んだ皆さんが、この「数理決定法入門ゼミ」を受講すべきか、或は他のゼミを選ぶのか、という状況において適切な判断を下すにはどうしたら良いのか? このゼミでは数理的な観点からこれを行う方法を例を通して学びます。
またこのゼミでは「分かりやすく発表する」という点を重視します。プレゼンテーションの技術を身につけ向上させること。これが隠れたねらいです。
|
(2)授業の概要 | ゼミ形式で授業を進めます。つまり、予めその日のゼミの担当者、それに教科書の中の担当範囲を決めておき、担当者は担当範囲を勉強し必要事項を調べておきます。ゼミの当日は担当者が黒板の前に立って授業を行います。担当者でない者は発表を良く聞き、曖昧な点や分からないところは質問するなどしてその場で問題を解決するようにします。要するに、下調べをして来て発表する、という形態です。 |
(3)授業のキーワード | 数理決定法 線形計画法 グループワーク |
(4)授業計画 | 以下の通り教科書に沿って進めますが、多少の前後はあり得ます。
1.準備 8.理財工学のすすめ(1) 2.クラス編成問題(1) 9.理財工学のすすめ(2) 3.クラス編成問題(2) 10.親の仕送り問題(1) 4.入学試験合格者数決定問題(1) 11.親の仕送り問題(2) 5.入学試験合格者数決定問題(2) 12.大人数クラスの運営法(1) 6.通学ルート決定問題(1) 13.大人数クラスの運営法(2) 7.通学ルート決定問題(2) 14.クラス編成法の決め方(1) 15.クラス編成法の決め方(2)・授業アンケート |
(5)成績評価の方法 | 担当者の発表を他の人が次の視点で評価します。
(1) 担当者が内容を理解して自分の言葉で発表しているかどうか (2) 下準備を十分に行って発表しているかどうか(教科書を見ているかどうか) (3) 分かりやすい発表かどうか (4) 要点のまとまった発表かどうか (5) 質問などに対して(分かる範囲で)答える努力をしているかどうか (6) 発表時間の長さが適切かどうか
これを集計して評価の基礎とします。これに出席状況(ゼミなので全回出席が原則)、それに聞き手になった時に他の発表をきちんと聞いているかどうか確認することがあるかも知れませんが、これらを加味して総合評価します。きちんと準備してきちんと発表し、またきちんと聞くならば問題ないでしょう。 |
(6)成績評価の基準 | 上記評価を毎回行います。その総合点で判断します。
総合点が90点以上…秀 総合点が80点以上…優 総合点が70点以上…良 総合点が60点以上…可 総合点が59点以下…不可 |
(7)事前事後学習の内容 | 発表担当でない回についても、一通り教科書に目を通しておくことが大切です。 |
(8)履修上の注意 | 発表担当者はまず担当範囲を自分で十分に理解しなくてはなりません。そしてこれを自分の言葉でノートにまとめ直す作業が必要です。こうして「自分のもの」にすることが非常に重要です。
次に聞いている人に分かりやすい発表となるための方法を考えて下さい。レジュメを用意したり、重要事項を強調するなど、参考書には色々とヒントが出ています。また時間配分にも注意が必要です。自宅で発表練習してみると良いでしょう。90分は意外と短いものです。
一方、聞く方の人も、発表者が相当な努力を傾注しているのですから、全部をその場で理解する集中力をもって臨むのが礼儀でしょう。
なお、発表時に教科書の棒読みは厳禁です(国語の授業ではない)。自分のノートを参照するのは構いません。 |
(9)質問,相談への対応 | 研究室に在室中は可能な限り受け付けます。場所は理学部A棟523 メールでも対応します。 |
【教科書】 | 数理決定法入門 - キャンパスのOR: 今野浩, 朝倉書店
この教科書は新入生向けなため、易しく書かれています。必要な数学は主に確率、行列、微分積分。
古い本ですが、分かりやすい入門書としては非常に良い本だと思います。 |
【参考書】 | (1)理科系の作文技術: 木下是雄, 中公新書(735円) (2)「分かりやすい説明」の技術: 藤沢晃治,講談社(840円) (3)分かりやすく <伝える> 技術: 池上彰,講談社(777円)
(1)は「感動を与える」のではなくて「情報を伝える」ための文章術に特化した有名な本。(2), (3)はプレゼンの解説書。他にも類書があるので好みのものを。 |
【添付ファイル】 |
なし |