(1)授業のねらい | 【授業で得られる「学位授与の方針」要素】
・【16T~19T】長野県に特徴的な急峻な地形特性と厳しい気候条件に起因する種々の自然災害を学び,実験・実習・フィールドワークを通して,公共財としての適切な社会基盤整備と地域計画を立案できる
【授業の達成目標】
・土の物理的性質,土の締固め特性,一軸圧縮圧縮強さ,液状化挙動とそのメカニズム,について理解を深める. ・セメントの物理的性質,骨材の物理的性質,コンクリートの配合設計,コンクリートの応力ひずみ関係,鉄筋の応力ひずみ関係について理解を深める. ・グループで実験を実施するにあたり,他者との協力や議論を通じて作業を進めて結果について考察するための基礎を身に付ける.
【授業のねらい】 土の力学,地盤の力学の内容をより深く理解し,習得するために,それぞれの科目に深く関係する実験を実施してその内容を理解し,他者に説明できることを目的とする.また,セメントあるいは骨材の密度等の物理的性質を測定することで材料の性質を理解するとともに,それらを混合して水を加えてできたコンクリートの圧縮試験また鉄筋の引張試験を行いコンクリートの圧縮強度と鉄筋の引張強度および応力ひずみ関係を調べそれぞれの弾性係数を求め,講義の中で講述される鉄筋コンクリート部材の力学的特性を含む全体的特性の理解が可能となることを目標とする.
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(2)授業の概要 | 授業期間を,前半(第2~7回):土質実験,後半(第8~15回):コンクリート・構造実験に分けて実施する.
土質実験:eALPS上に動画のURLをアップロードする.動画を閲覧し,配布資料「土質試験 基本と手引き」の該当箇所を学習する.配布したデータシートには,工学部キャンパス内で採取した土試料を用いて行った実験の測定データが記入されている.該当する「土質試験 基本と手引き」の「結果の整理」をよく読んで,データ整理を行い,レポートを完成させる.
コンクリート・構造実験:コンクリートはセメント・骨材(砂・砂利)・水および空気の混合材料から作られ,構造部材として欠かせない重要な材料である.それぞれの材料ごとに密度あるいは吸水量・単位容積質量といった物理的な性質についてJIS規格に基づいた試験を行う.実験室で毎回一つあるいは二つのテーマについて学生が主体となり,積極的に参加できるように少人数の班に分けて実施する. |
(3)授業計画 | 第1回(4/2) ガイダンス(全員) [土質実験]オンライン(非同期型) 第2回 土粒子の密度試験(梅崎・河村) 第3回 粒度試験(1)(梅崎・河村) 第4回 粒度試験(2)(梅崎・河村) 第5回 液性限界・塑性限界試験(梅崎・河村) 第6回 土の締固め試験(梅崎・河村) 第7回 一軸圧縮試験(梅崎・河村) [コンクリート・構造実験] 第8回 ガイダンス(実験計画,内容,安全管理)(小山・曹) 第9回 鉄筋の引張試験,共鳴振動による鉄筋の縦弾性係数推定(小山・曹) 第10~13回 コンクリートの配合設計座学,コンクリートの配合設計計算,コンクリートのスランプ試験,コンクリートの配合設計(小山・曹) 第14回 硬化コンクリートのテストハンマー強度の試験,コンクリートの圧縮強度試験(小山・曹) 第15回 単純梁のたわみ試験(小山・曹) 実験テーマによっては,実験を実施した翌日,翌々日に計測や作業を行う場合があるので注意. |
(4)成績評価の方法 | [土質実験] オンライン講義の受講状況(アクセスログ)と実験テーマごとの結果に対する考察を含めたレポートの内容から理解度を判断して評価する. [コンクリート・構造実験] 実験テーマごとの結果に対する考察を含めたレポートの内容から理解度を判断して評価する.なお,すべての回に出席し,すべての試験に対してレポートを作成して指定日までに提出すること.これらができない場合は単位を認定しない.発熱による欠席については当然配慮するが,事前連絡すること.
出欠の確認について,「出欠確認システム」を利用しない. |
(5)成績評価の基準 | 1)土の物理的性質,2)土の締固め特性,3)一軸圧縮圧縮強さ,4)液状化挙動とそのメカニズム,5)骨材の物理的性質,6)コンクリートの配合設計,コンクリートの応力ひずみ関係,7)鉄筋の応力ひずみ関係について, 可:すべてが理解できれば「水準にある」 良:可の条件に加えて,レポートが分かりやすくまとめられていれば「やや上にある」 優:良の条件に加えて,実験に積極的に参加し手際よく行うことができれば「かなり上にある」 秀:優の条件に加えて,実験の目的・背景をきちんと理解していることをレポートから読み取れれば「卓越している」 |
(6)事前事後学習の内容 | 授業計画に沿って,毎回の授業前に教科書や副読本で予習してこと. 前週の授業内容の理解を問うので,それに備えるために授業内容を毎回復習してから授業に挑むこと. |
(7)履修上の注意 | 履修チャート(学生便覧)に記載されているとおり,「地盤の力学」,「構造力学II」を履修していることを受講の条件とする. 実験に積極的に参加し,土質材料,セメント,砂・砂利,鉄筋などに実際に触れることは,土木材料を良く知ることにつながるので重要である.重量物を取り扱うため,安全性には細心の注意を払う必要がある.服装・履物には相応しいものを身につけて参加すること. |
(8)質問,相談への対応 | 対応できる時はいつでも可. |
(9)その他 | |
【教科書】 | 「土質試験 -基本と手引き-」地盤工学会(1,600円) 「土木材料実験指導書」土木学会(1,650円)
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【参考書】 | 「土質試験のてびき」土木学会・地盤工学会編,土木学会 「土質試験の方法と解説」地盤工学会,木村他 「新土木実験指導書 土質編」技報堂出版 |
【添付ファイル】 |
なし |