(1)授業のねらい | 【授業で得られる「学位授与の方針」要素】
・【~15T】幅広い見識と健全な倫理観を持ち、工学的な立場から社会の発展のために貢献する精神と行動力を有する
【授業の達成目標】
・昨今のデータ捏造,剽窃,盗作など,研究者の倫理的堕落という社会問題に接する度に,科学技術的な内容ばかりではなく,技術者倫理的な幅広い見識を持つことの重要性を痛感している.それが,大学で学んだことを実際の社会において,地震防災に役立てるための基礎となる.科学的な理解に加えて,倫理的精神を養うことを,この授業では,大きな達成目標としている.
【授業のねらい】 過去の自然災害の特徴やそれを引き起こした要因について考察すること.また,災害軽減のために,現在どのような努力が払われ,防災システムが構築されているかについての理解を深めること.
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(2)授業の概要 | 自然災害の予測,および,被害を軽減するためのシステム構築に関する基礎的な事項について講述する.担当教員は,土砂災害・地震災害[梅崎],水災害・火山災害[吉谷]である. |
(3)授業計画 | 第1回 自然災害と防災の科学(担当:梅崎) 第2回 豪雨による土砂災害(担当:梅崎) 第3回 崖崩れ(担当:梅崎) 第4回 地すべり(担当:梅崎) 第5回 土石流(担当:梅崎) 第6回 地盤防災システム(担当:梅崎) 第7回 過去の水災害と火山災害(担当:吉谷) 第8回 防災の枠組み・組織・法制度(担当:吉谷) 第9回 防災情報と計画(担当:吉谷) 第10回 防災の意思決定(担当:吉谷) 第11回 防災技術・経験の蓄積と共有(担当:吉谷) 第12回 地震の発生メカニズムと地震動(担当:梅崎) 第13回 地盤の揺れやすさと共振現象(担当:梅崎) 第14回 建物の耐震設計と地盤災害(担当:梅崎) 第15回 地震の予知と災害の社会心理学(担当:梅崎) |
(4)成績評価の方法 | 出席状況と授業の際に行う口頭での質問に対する回答(40点),および各担当教員から与えられる課題についてのレポート(60点)の成績に基づいて判定する. 90点以上を秀,80点以上を優,70点以上を良,60点以上を可とする. |
(5)成績評価の基準 | (i)問題の設定が適切であり、(ii)その問題の背景を説明できており、(iii)その問題にどのような課題があるのかを指摘でてきており、(iv)それらの課題に対して既存の学説が提示する解決法が適切に把握できており、(v)その上で自分の見解を提示できており、かつ、教員を感心させるレベルにあれば「卓越している」。(i)から(v)の5項目を満たしていれば「かなり上にある」。4項目までできていれば「やや上にある」。3項目までできれいれば「水準にある」。 |
(6)事前事後学習の内容 | 授業計画に沿って,毎回の授業前に教科書や副読本で予習すること. 前週の授業内容の理解を問うので,それに備えるために授業内容を毎回復習してから授業に挑むこと. |
(7)履修上の注意 | 教科書は使わない.自然災害に関する記事はインターネットや新聞等に非常に多く見られる.それらを自分で調べ,疑問を感じた点などについて積極的に質問することを歓迎する. |
(8)質問,相談への対応 | 授業の時に出された質問には,その場で回答する.またメールで寄せられた質問には,次回の講義の際に回答する. E-mail: umezaki@shinshu-u.ac.jp(梅崎),yoshitani@shinshu-u.ac.jp(吉谷) |
(9)その他 | |
【教科書】 | 指定しない |
【参考書】 | 新聞報道,インターネットの情報など |
【添付ファイル】 |
なし |