(1)授業のねらい | 【授業で得られる「学位授与の方針」要素】
・【~15T】基礎理論に基づいて工学的な観点から問題点や課題を発見することができ、筋道を立てて解決できる
・【16T~21T】水環境・土木工学全般の問題について,グループ討論・ディベート・発表会などを通して,技術者として不可欠な物事に対する幅広い見方ができ工学的な問題解決能力と表現力・対話力を身につけている
・【~15T】長野県に特徴的な急峻な地形特性と厳しい気候条件に起因する種々の自然災害を学び、実験・実習・フィールドワークを通して公共財としての適切な社会基盤整備と地域計画・地域連携が図れる
【授業の達成目標】
・橋の基本設計を理解する。
・設計条件に対する合理的な橋構造を理解する。
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【授業のねらい】 ①:構造力学・構造設計学の知識が、実際の設計でどのように活かされているか説明できる。 ②:橋梁を設計する上で必要な示方書その他の通達類・規程類の内容を概略理解できる。 ③:示方書類に基づいた荷重の種類や性質、鋼材の許容応力度やその意味、安全率・荷重係数などの意味を説明できる。 ④:示方書類に基づき、プレートガーダーに作用する荷重を載荷でき、かつ、それをもとに断面力を計算できる。 ⑤:求めた断面力をもとに、プレートガーダーの断面計算ができる。 ⑥:合成桁・トラスなどの橋梁について、その計算法の概略が理解できる。 ⑦:様々な橋の種類やその施工法について理解し、説明できる。 ⑧:橋梁景観の意義・評価法が理解できる。 ⑨:立地・規模等に応じた適切な橋梁形式を提案できる。 ⑩:鋼橋の維持管理方法を提案できる。
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(2)授業の概要 | 「構造力学や鋼構造に関する授業の知識が、実際の橋の設計にどのように活かされているか」を主題に、橋梁の設計に必要な知識とそれに付随する各種の規程類を学ぶ。 道路橋示方書は、平成29年度より、従来から用いられていた「仕様設計」から「性能設計」に変わった。この橋梁工学では、構造設計学とともに、「性能設計」にも対応できる技術者として必要な事項を学んでもらうことも目的の一つである。 併せて、この授業では、橋の社会的・文化的な意味、橋の災害復旧の基礎についても触れる。 |
(3)授業計画 | 01.橋とは何か(工学的・文化的に)、橋の色々、橋の構成 02.橋の計画、設計基準 03.橋梁に作用する荷重① 04.橋梁に作用する荷重② 05.床板・床組の設計① 06.床板・床組の設計② 07.プレートガーダー橋の設計① 08.プレートガーダー橋の設計② 09.プレートガーダー橋の設計③ 10. 演習問題 11.合成桁・トラス橋の設計 12.その他の橋梁形式 13.支承および橋の付属物 14.橋梁景観 15.維持管理 |
(4)成績評価の方法 | 期末試験によるが場合によってはレポートを課す。 期末試験は橋梁の計画、設計、景観、維持管理のいずれかの分野から、大問題として2題~3題程度出題する。 |
(5)成績評価の基準 | ・評価は、期末試験と模型実験の得点に対し、秀:90点以上、優:80点以上、良:70点以上、可:60点以上である。 ・期末試験について、橋梁計画の分野の出題の場合、与えられた条件の立地に対し、適切な橋梁形式や規模等を提案できるかを判断基準とする。 ・橋梁設計の分野の出題の場合、荷重の取り扱い、桁の断面決定等が、規定類を適切に適用しながら出来ているかを判断する。 ・橋梁景観の分野の出題の場合、与えられた地図等をもとに、条件を適切に判断し、その場にあった橋のデザインを提案できているかを判断基準とする。 ・維持管理の分野の出題の場合、与えられた条件を適切に判断し、橋梁の劣化診断・原因解明を行い、適切な補修計画を提案できているかを判断基準とする。 ・模型実験について、与えられた設計条件に対する模型の合理性や耐力、重量などを判断基準とする。 ・レポートを課す場合、その採点基準については講義内で説明する。 |
(6)事前事後学習の内容 | 担当教員の研究室HPにて授業資料、ならびに、過去の期末試験問題を公開しているので、予習・復習の参考にすること。
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(7)履修上の注意 | ・鋼構造学や耐震工学(単位収得でなくてもよい)を履修していることによって、より理解が深まる。 |
(8)質問,相談への対応 | 随時対応する。 |
(9)その他 | 場合によって一部外部講師による授業もある。 |
【教科書】 | ・蒲田・松浦 鋼構造・橋梁工学(建設工学シリーズ)森北出版 ・倉西、中村 最新 橋構造 森北出版
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【参考書】 | ・長井 正嗣 橋梁工学 第2版 共立 ・伊藤 学 建築巡礼30「橋の造形」 丸善 ・平林 章仁 橋と遊びの文化史 白水社 ・川田 忠樹 歴史の中の橋とロマン 技報堂 など
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【添付ファイル】 |
なし |