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  県内大学開放授業     
開講年度 2021年度 登録コード T3018300
授業名 水保全工学(16T以降)
Water Environment Conservation Engineering
担当教員 松本 明人 副担当  
講義期間 前期 曜日・時限 火5 講義室 工E1-3F会議室 単位数 2
対象学生 水環境・土木工学科2年生および3年生 授業形態 講義 備考  
授業で学べる「テーマ」 環境共生
授業で扱う「志向」(本学で重点的に育成するマインド) 環境
全学横断特別教育プログラム 環境マインド実践人材養成コース
注意)「曜日・時限」「講義室」等は変更される場合がありますので、「キャンパス情報システム」や「掲示」等で確認してください。

(1)授業のねらい【授業で得られる「学位授与の方針」要素】
・【~15T】科学に関する基礎および専門的な基礎知識をもち、これらの基礎概念と一般的法則を本質的に理解するとともに、基礎科学および専門基礎に関する問題を解答する能力がある
【授業の達成目標】
・水環境保全に関する専門基礎知識を他者に説明できるようになる。さらに環境問題を多面的にとらえ、分析できる能力を身につけ、問題解決に向けた有効な対策を提案できるようになる。
【授業のねらい】
 学科の必修科目であり、上下水道工学をはじめ、水環境保全の基盤となる考え方や知識をまなぶ。
(2)授業の概要 まず過去から現在に到る様々な水環境問題とそれに対する対策を学ぶことを通じて、環境問題の社会的背景まで踏み込むといった多面的な分析能力を身につける。続いて水環境汚染のしくみ、水環境政策、浄化技術の解説を通じ、環境保全対策(政策・技術)の基本的考え方と有効性や限界について学び、水保全に関する基礎的な知識を身につける。なお今年度から溶存酸素や有機物質、固形物質に関する水質指標も本講義で取り扱うため、注意すること。そして水環境保全システムや総合水管理について学ぶことで、複雑な社会問題も絡む水環境問題を多面的にとらえ、問題解決に向けた有効な対策を提案できる能力を身につける。
(3)授業計画授業計画
第1回:公害病の発生(水俣病を中心に)
第2回:公害対策(水俣病救済問題、法律の整備) 教科書 218-220ページ
第3回:水質環境基準(人の健康に関する項目) 教科書 56-62、220-221、237-243ページ
第4回:水質環境基準(生活環境に関する項目) 教科書 45-56、220-221、237-243ページ
第5回:水環環汚染のしくみ(河川の自浄作用と有機汚濁) 教科書 68-73ページ
第6回:水環境汚染のしくみ(富栄養化とその対策) 教科書 73-76ページ
第7回:水質環境基準(水生生物の保全に関する基準他、環境基準達成率の推移) 教科書 239-243ページ
第8回:水環境政策(排水規制) 教科書 221、244-245ページ
第9回:水環境政策(総量規制、経済的手法) 教科書 222-223ページ
第10回:水質環境基準(ハザードとリスク、これからの問題)
第11回:水環境保全システム(生活排水の集合処置と個別処理) 教科書 223-225、229-232ページ
第12回:水環境保全システム(工場排水処理、最終処分場浸出水処理)
第13回:水環境保全システム(直接浄化法)
第14回:エコロジカル・サニテーションと簡易な下水道
第15回:水循環システム、授業アンケート
定期試験
(4)成績評価の方法 環境問題の背景や原因、さらに解決の向けた対策(政策や水環境保全システム等)について論述する筆記試験を実施する。単位認定は、定期試験の成績(100%)で判定する。なお、定期試験受験には2/3以上の出席を必要とする。
※出欠の確認は口頭と出席確認システムを併用する。
(5)成績評価の基準 授業の達成目標に関して問われる定期試験の成績が90点以上の場合、得られた知識の活用が可能で、「卓越している」と見なし、秀とする。80-89点では応用的な項目もほぼ理解し「かなり上にある」と見なし、優とする。70-79点では基本的項目は一通り理解し「上にある」と見なし、良とする。60-69点では必須項目は理解し「合格水準にある」と見なし、可とする。59-50点以下では合格水準より「やや下にある」と見なし、不可(D)に、49点以下では「合格水準にない」と見なし、不可(F)とする。
(6)事前事後学習の内容 シラバスに教科書で予習すべき個所を指定している。講義後も講義中に配布したプリントなどを利用し、授業内容をしっかり復習すること。特に他の土木工学系講義ではなじみのない用語・概念も多く使用されるため、十分な復習が必要である。またレポート作成を通じ、水環境問題がかつて日本各地で身近な問題であったことと、その問題解決に向けた先人の努力を確認してほしい。
(7)履修上の注意 講義では液晶プロジェクタを多用し、おこなう。 
 過去の試験問題はつぎのURL(http://www.shinshu-u.ac.jp/faculty/engineering/department/civil/matsumoto/kougi.html)からダウンロード可能であるので活用してほしい。
 なお今年度から溶存酸素や有機物質、固形物質に関する水質指標も本講義で取り扱うため、注意すること(試験範囲になる)。さらに21年度に限り、2年生と3年生が受講対象となる。
(8)質問,相談への対応 月曜日16時から17時までをオフィスアワーとする。場所は水環境・土木工学科棟4階松本教員室である。なお対応できるときはその他の時間でも可能である。
(9)その他 
【教科書】 大学土木 水環境工学 改訂3版(松尾友矩編)オーム社(2800円)
【参考書】 環境工学の新世紀(土木学会編)技報堂出版(3600円)、都市・地域 水代謝システムの歴史と技術(丹保憲仁著)鹿島出版会(4700円)、「環境マインドで未来を拓け」(「環境工学への誘い」刊行委員会編)京都大学学術出版会(2000円)
【添付ファイル】 なし



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