| (1)授業のねらい | 【授業で得られる「学位授与の方針」要素】
・【16T～21T】環境と防災関係の科目を学ぶことで，環境の計測と安全性の評価をできるとともに，安全・安心で持続可能な社会環境を構築するための課題を発掘し，それらの解決方法を考えられる
【授業の達成目標】
・達成目標は以下のとおりである．
１．土の状態を表す基本諸量を理解し，計算することができる．
２．土の工学的分類の考え方を理解し，他者に説明できる．
３．締固め特性と締固めの意義を理解し，他者に説明できる．
４．土の圧縮特性と圧密理論を理解し，地盤に載荷したときあるいは地下水位が低下したときの地盤沈下を予測することができる．
５．土の破壊規準について理解し，他者に説明できる．
６．土のせん断強さおよび強度定数とせん断特性について理解し，他者に説明できる．
【授業のねらい】
社会基盤を構成する道路，鉄道，橋，トンネル，ダム，空港，港湾などの土木構造物は，海底地盤を含めて，すべて地盤の上に築造される．この地盤を主として構成するものが土（礫，砂，シルトおよび粘土）である．
「土の力学」のねらいは，すべての土木構造物を築造する場合に欠かすことのできない土の基本的性質，土の圧密沈下，土の破壊に関する専門基礎を習得することである．
|
| (2)授業の概要 | ［土の力学］では，土の基本的性質，土の破壊とせん断強さ，粘土の圧密について講義する．これらは，すべての土木構造物を築造する場合に欠かすことのできない知識であり，学習を積み重ねることによって，複雑な現場における設計や施工の実務に役立つものである． |
| (3)授業計画 | 第０章 地盤工学問題の分類と概説＜第１週＞
第１回 イントロ (1)破壊（安定），(2)変形（沈下），(3)透水
第１章 土の基本的性質＜第１週～第４週＞
1.1 土の基本的物理量
第２回 1.2 土の粒度と構造 (1)土の粒度，(2)土の構造
1.3 コンシステンシー
第３回 1.4 土の工学的分類
1.5 土の締固め (1)土の締固め試験
第４回 (2)CBR試験
第２章 全応力と有効応力＜第４週＞
2.1 有効応力の概念（原理）
2.2 地盤内の鉛直有効応力（有効土被り圧）
第３章 圧密 ＜第５週～第７週＞
第５回 3.1 圧縮と圧密
3.2 テルツァーギの圧密理論
第６回 3.3 圧密試験
第７回 3.4 最終沈下量の算定
3.5 圧密沈下の経時変化
3.6 正規圧密と過圧密
3.7 一次圧密と二次圧密
第４章 土のせん断＜第８週～第１５週＞
第８回 4.1 土のせん断強さとダイレイタンシー
第９回 4.2 応力の表示とモール円
第10回 4.3 土の破壊規準
4.4 せん断試験
第11回 4.5 三軸圧縮試験（１）種類と試験方法
第12回 4.5 三軸圧縮試験（２）強度定数の決定法
第13回 ビデオ「室内土質試験・調査報告書の読み方」
第14回 4.6 飽和粘性土のせん断特性（正規圧密粘土，過圧密粘土）
第15回 4.7 砂質土のせん断特性（排水せん断，液状化）
第16回 期末試験 |
| (4)成績評価の方法 | 出席要件（講義の2/3以上）を満たしたものに対し期末試験を行い，科目の基本的内容を理解したと認められる者（試験において60点以上の成績）について単位を認定する． |
| (5)成績評価の基準 | 授業で示した例題と同レベルの問題が解ければ「水準にある」、演習問題が解ければ「やや上にある」、やや難しい応用問題が解ければ「かなり上にある」、例題からは難しい応用問題が解ければ「卓越している」 |
| (6)事前事後学習の内容 | 授業計画に沿って，毎回の授業前に教科書や副読本で予習してこと．
前週の授業内容の理解を問うので，それに備えるために授業内容を毎回復習してから授業に挑むこと． |
| (7)履修上の注意 | 授業には次のものを用いる場合がある．関数電卓，定規，コンパス，分度器および1mm方眼紙および片対数方眼紙． |
| (8)質問,相談への対応 | 火曜日16時から17時までをオフィスアワーとする．場所は，Ｅ４棟３階３１２号室．対応できる時はその他の時間でも可． |
| (9)その他 | |
| 【教科書】 | 足立格一郎「土質力学」共立出版(4,212円) |
| 【参考書】 | 粟津他「絵とき土質力学」オーム社，福岡他「新編土質工学」国民科学社，Craig「Soil Mechanics」Van Nostrand Reinhold |
| 【添付ファイル】 |
なし |