(1)授業のねらい | 【授業で得られる「学位授与の方針」要素】
・【~15T】科学に関する基礎および専門的な基礎知識をもち、これらの基礎概念と一般的法則を本質的に理解するとともに、基礎科学および専門基礎に関する問題を解答する能力がある
【授業の達成目標】
・宇宙の空間、距離、時間感覚を得る。電磁気学、熱力学、統計力学など、工学の基盤にある物理法則は宇宙現象にも適用できる普遍の法則であることを理解できる。また、工学分野ではめぐり合うことない相対性理論や量子力学の基本概念も理解する。我々は星で作られた星の子であり、我々と天地万物の繋がりを知り、宇宙展望から行動できるようになる。
【授業のねらい】 私たちの住んでいる宇宙はどんなところなのでしょうか?まずは、宇宙の全体像を知り、その形成の歴史を学びましょう。しかし、宇宙を理解するために、星のサンプルがあるわけでもない、宇宙を旅して回ることもできません。光の分析と物理法則に基づく数値計算で宇宙を探求する方法を学びます。15週の学習後、あなたはガンマ線からラジオ波までのビジョンで宇宙を見ることができ、4次元の時空間の広がりを体感し、ちっぽけだけど、宇宙とつながっている大きな人間の存在を理解できるようになることを目指します。
|
(2)授業の概要 | 宇宙現象の秘密は光(電磁波)に隠れています。どの光をターゲットとし、どう分析すればいいのか?を理解します。さらに、あらゆる物理法則を理解し、それらの法則を適用しながら宇宙現象を探求する方法を学んでいきます。数値計算で宇宙の構造を予測し、観測と比較しながら宇宙を探求する方法も学びます。
|
(3)授業計画 | 第1週 宇宙への招待:15週間で学ぶ全てにクイズ形式で触れていきます。 第2週 光-電磁波-: 光子、粒子と波の2重性、スペクトル、黒体放射、プランク方程式、ウィーンの法則、ステファンボルツマンの法則 第3週 宇宙探究のためのCプログラミング入門 第4週 宇宙探究のためのCプログラミング:エネルギー平衡状態=ボルツマン分布 第5週 光と物質の相互作用I:ボーアの原子モデル、物質波、ハイゼルベルグの不確定性原理、分光学 (対面で実験が可能ならば実験) 第6週 宇宙探究のためのCプログラミング:微分方程式を数値計算で解く 第7-8週 星の構造プログラム課題:静水圧平衡、ポリトロープ、核融合 第9週 特殊相対性理論とドップラーシフト:時間の遅れ、長さの縮み、「今」とは?過去、今、未来の幻覚 第10週 光と物質の相互作用II:マックス・ボルツマン分布、ボルツマン方程式、サハ方程式 第11週 星の進化・死:恒星、赤色(超)巨星、惑星状星雲、超新星爆発、白色矮星、中性子性、ブラックホール 第12週 一般相対性理論とブラックホール:等価性理論、時空間の歪み、シュワーツシルドメトリック、重力レッドシフト、時間の遅れ、世界線 第13-14週 宇宙論:ハッブルの法則、膨張宇宙、宇宙原理、ダークマター、ダークエネルギー, フリードマン方程式、スケールファクター、共動座標、ロバートソン・ウォーカーメトリック、宇宙論的レッドシフト、宇宙背景放射 第15週 期末テストレビュー |
(4)成績評価の方法 | グループレポート、宿題、コンピュータープログラミング課題等 50% 期末テスト 50% 毎週eALPSに累積成績をアップします。
|
(5)成績評価の基準 | 基本物理法則及び分光学の基本を概念的に理解し、数式またはコンピューターモデル(Cプログラミング)を使い実際の天文問題に応用することできれば「優」。卓越している場合は「秀」。理解だけにとどまれば「良」。 |
(6)事前事後学習の内容 | 毎週宿題があります。毎週、2-4時間かけて予習復習をしてください。 |
(7)履修上の注意 | 教養レベルの天文学を履修していることが望ましいが、ドキュメンタリーや文庫などを通して宇宙のストーリーを考えたことがある程度でよい。また、Cプログラミング課題があるので、プログラミン言語を知っていることが望ましいが、知らなくても、簡単な数値計算ができるようになるように導きます。ノートパソコンと関数電卓は必要です。毎回講義に持ってくること。 |
(8)質問,相談への対応 | オフィスアワーは金曜日16:00-18:00(zoom)。zoomアドレスはガイダンスでお知らせします。 |
(9)その他 | |
【教科書】 | Introduction to Modern Astrophysics, by Carroll & Ostlie の教科書を基盤にする。購入する必要はない。
|
【参考書】 | 同上 |
【添付ファイル】 |
なし |