(1)授業のねらい | 授業で得られる「学位授与の方針」要素
・【2020年度以降カリキュラム対象】的確に情報を収集し,理解し,発信する力
【授業の達成目標】
・身近なところにある地質学上の現象を観察して、それが語るものを見いだす力を醸成する。
【授業のねらい】 信州は、いろいろな時代に形成された地質体が、大規模な断層(構造線)によって接している地域である。そこには多様な岩石が分布しているだけではなく、特徴的な地質現象を観察することができる。ゼミでは、信州で学ぶ利点を生かし、野外に出かけて地質現象を観察する。実際に野外で地質現象に接し、実物を目の当たりにすることを通して信州の自然環境の成り立ちを理解する。 このゼミは、野外で地質学を学ぶ機会が少ない文系学部の学生をおもに対象として開講される。高校における地学の履修の有無は問わない。
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(2)授業の概要 | 前期の土・日曜日を利用して野外に出る3回の授業を実施する。 信州には多くの活断層が存在し、近い将来地震災害をもたらすのではないかと心配されている。また、山岳地域であるため、常に自然災害に見舞われている。そのように判断される根拠となる野外の地質現象を訪ねる。 信州の地質を特徴づけるフォッサマグナとはなんだろうか。フォッサマグナを特徴付ける岩石が露出している地点と、そこから産出した化石を収蔵する博物館を訪れる。さらに、身近にある河川-女鳥羽川を歩き、地質学的な自然現象が語っていることを学ぶ。 各内容では、かなりの距離を歩くことになる。現地では地質現象を観察して記録をとり、後でレポートを作成する。現地で観察して議論し、考えたことを発表する。 |
(3)授業のキーワード | グループワーク、フィールドワーク、活断層、自然災害、化石、フォッサマグナ、河川、環境 |
(4)授業計画 | 前期の土・日曜日1日を利用して野外に出かける。内容は以下の通り。3人の教員が分担して担当する。 1.5月22日(土)フォッサマグナの地層と化石の観察(大塚) 2.6月5日 (土)活断層と松本盆地のでき方を考える(大塚) 3.7月4日 (日)女鳥羽川の地形発達と人為影響(村越) 授業最終日の15分を使ってアンケートを行う。 上記の内容や実施順は、現地の状況や天候等の条件に左右されるため、変更されることがある。
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(5)成績評価の方法 | 毎回のレポートによる。 |
(6)成績評価の基準 | レポートと受講態度により評価する。 評価は、少なくとも2つの授業内容が理解できていれば『その水準にある』、すべての授業内容が理解できており、野外活動が適切に行われていれば『やや上にある』、すべてが高く評価できる結果であれば『かなり上にある』、その上でとくに受講態度が積極的、自発的な学習成果がうかがわれる場合には『卓越している』となる。
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(7)事前事後学習の内容 | この授業は90時間の学修を必要とする内容です。従って,60時間以上の時間外学習が必要となります。 |
(8)履修上の注意 | 交通手段の事情や安全確保のため、受講者数を12名までとする。文系学生が対象であるが、受講者数に余裕がある場合には理科系の学生の受講も受け付ける。 キャンパス情報システム「授業抽選登録」からエントリーして受講登録を行う。 エントリー期間:4月9日(金)0:00~23:59 パスワード:2021 抽選は4月12日(月)に行われ、その結果はメールで通知される。 また、当選者は自動的に履修登録されるので、通常の履修登録は不要。 授業の前に調べてくる内容について指示を与える。毎回の実習後にはレポートを提出する。単位の認定には、3回すべての授業に参加していることが必要。 安直な態度で野外に出ると事故が発生するので、しっかりとした心構えで参加すること。危険でなければ、雨天でも実施する。 各内容はほぼ1日を使って実施される。安全のため、現場にはできるだけ早く出発する必要があるほか、諸事情により帰着時刻が遅くなることもあり得る。受講者は、実施日の予定にじゅうぶん留意してほしい。 |
(9)質問,相談への対応 | 基本的に実習時に対応する。実習時以外でとくに対応が必要な場合には、大塚研究室(全学教育機構3階)まで。 必要に応じてメールでの問い合わせも対応する。 otsukat@shinshu-u.ac.jp
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【教科書】 | なし 必要に応じて、実習時に印刷物を配布する。 |
【参考書】 | なし 必要に応じて、実習時に印刷物を配布する。 |
【添付ファイル】 |
なし |