(1)授業のねらい | 授業で得られる「学位授与の方針」要素/◎:全学共通
・◎多様な情報を適切に取捨選択し、分析・活用できる【情報活用力】
・◎みずから問題を見出し、すじみちを立てて解決できる【問題発見・解決能力】
【授業の達成目標】
・〔1-1〕10年、20年、100年先の日本の未来を見据えて、今どのような社会課題に取り組まなければいけないのかを考える視点を 獲得することができる。 〔1-2〕身近な地域社会の課題を題材として、課題解決に取り組む先駆者達の考えを学ビ、その一部を演習的に体験することで「学問と社会・地域とのつながりに対する意義」を理解する人材になる。
・〔2-1〕ブランドの本質は人々の記憶(情報)にある。我々がどのような記憶持ち、どのような情報発信を伝えれば、強く・好ましく・ユニークなブランドの記憶が構築されるのかを学び、実践に活用できるようになる。 〔2-2〕リサーチ・リテラシーを学び、適切に情報を収集し、実践に活用できるようになる。
【授業のねらい】 本授業は、ブランド論の学習を通じて、新たな価値を創造する力を身に付けることを目的とする。ブランド論はビジネス分野で実践的に発展してきたが、特にアメリカを中心に1990年代頃から心理学研究の力を得て、従来の経験知が体系化されるようになってきた。ブランドは製品や企業などのものと思われがちだが、実際にはサービス、人そのもの、地域もひとつのブランドとして成立しうる。社会的認知が確立されたブランドは、記号として区別できるだけでなく、 他との差別化や優位性を認識させる存在となる。そのため、現代の超情報社会においてブランドは選択や判断における効率的・効果的な情報処理を促進する道具として活用されている。このようなブランドの持つ特徴・機能(≒人間の情報処理の仕組み)を学習・理解することで情報を活用する能力を身に付け、地域・社会の新たなブランドを創造するだけでなく、自分自身のブランドを構築する力をも身につける。
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(2)授業の概要 | 本授業では、ブランドに関する基礎的な知識、先行研究のケースを学ぶとともに、地域ブランドの構築に関わる実践に取り組む。具体的には地域自治体のリアルケースを対象として調査・企画・提案を行う。なお、基礎的な知識学習は単に座学ではなく、演習形式で考えながら理論を学ぶため積極的な授業参画の姿勢が必要となる。また、学んだことを実践の中で確認 ・検証するアクション・リサーチ形式を取るため、通常の授業時間とは異なる時間枠(土日等)で実際に地域に入ることなどを想定している。このため受講者数は20名以下(できれば15名以下)とし、上記に対応できる者の参加を前提とする。 また、本授業は、塩尻市のご協力により実施することを予定しています。授業には塩尻市の職員が参加し、塩尻市をフィールドとして活用して、授業を実施します)。 |
(3)授業のキーワード | 地域ブランド、ブランド、心理学、COC(地(知)の拠点整備)、COC+(地〔知〕の拠点大学による地方創生推進事業)、地域志向、地域課題、地域再生、地域活性化、グループワーク、フィールドワーク |
(4)授業計画 | 第1回:9/28 ガイダンス1:地域ブランド実践ゼミとは 第2回:10/5 ガイダンス2:地域フィールドワーク・レク、塩尻概論+WS ◎課外活動 地域イメージ形成フィールドワーク ※10/6~8のうち二日間予定(宿泊あり) 第3回:10/12 講義:ブランド論 WS:フィールドワーク振り返り 第4回:10/19 講義:データから地域課題を分析する(リサーチ・リテラシー基礎)+演習 第5回:10/26 講義:データから地域課題を分析する(RESASの活用)+演習 第6回:11/2 講義:対話から情報を引き出す(質的研究基礎)+演習 第7回:11/9 地方創生ケース学習1 (地域講師) 第8回:11/16 地方創生ケース学習2 (地域講師) 第9回:11/21 地方創生ケース学習3 (地域講師)+ インタビューリサーチ調整 第10回:12/7 地方創生ケース学習4 (地域講師)+ インタビューリサーチ調整 第11回:12/14 インタビューリサーチ最終準備 第12回:12/21 実践期間(複数企業取材型インターンシップ) ※12~14回は柔軟な授業運用 第13回:12/25 実践 第14回:1/11 実践 第15回:1/25 地域ブランド実践ゼミまとめ 第16回:2/1 追加:最終課題相談日 第17週:2/8 追加:プレゼンテーション・リハーサル ◎課外活動 追加:市長プレゼンテーション ※2月15日 予定
○授業は13:00からですが、できるだけ早めにスタートをしたいと思います。 ○本授業は塩尻市との連携協定事業として開講しています。 ○授業の進行状況や外部講師都合により日時・内容・順序が変更になることがあります。
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(5)成績評価の方法 | 以下の〔1〕~〔3〕の総合点を基に判定を行う 〔1〕事前学習の評価(5テーマ×10=50点) 〔2〕事後課題の評価(5テーマ×10=50点) 〔3〕授業参加への態度(最大10点)
○各回の事前学習・事後学習レポートは、計10点満点で評価する。 ○成績評価の得点上限は100点とします ○事情なく欠席する場合は1回ごとに5点マイナスをします。 |
(6)成績評価の基準 | 事前学習・事後学習のレポートは以下の基準に従って採点する。 1)適切な日本語、文章表現で説明することができている(文章能力)…4点 2)課題内容を適切にとらえ、キーワードを適切に使うことができている(問題設定力)…4点 3)先行事例や研究等を適切参照・引用し、知識を深化することができている(研究能力)…1.5点 4)自身の考え・新しい見解を提案し、教員を感心させることができる(企画構想力)…0.5点
期末時にすべての合計点を基に、授業の達成目標に対して5段階で判断を行う 90点以上:秀(基準から卓越している) 80点以上:優(基準よりも、かなり上にある) 70点以上:良(基準よりも、やや上にある) 60点以上:可(基準を満たしている) 59点以下:不可(基準を満たさない) |
(7)事前事後学習の内容 | ・事前・事後学習時の資料づくりについて: 予習・復習のレポートをまとめる際に、自身の考えだけでなく、それを補強・裏付けするための各種データや画像等の引用を行うことが求められる。引用時には出典を明らかにし、自身の考えと引用部分が明確に分かるようにすること。 ・授業参加への態度について:演習形式、GWなどを取り入れるため授業参加への態度を評価に加える。積極的なコミットメント(率先して発表するなど)は加点とするが、非協力的な態度等についてはマイナスすることもある。 ・授業時間とは別に地域を知るためのフィールトドワークや研究成果を報告する場(市長プレゼンなど)を設定する予定である。授業外の課外活動的な位置づけではあるが、授業内容と深く連動しており、その後の学びにも大きな影響を与えるため、原則参加を想定すること。 |
(8)履修上の注意 | 本事業では、「主体的に考え、地域・社会を創造する志向」を養うことを目指します。そのため、授業を受講するにあたって必要な基礎知識を事前に学習することを前提とします。また、各回の授業終了後に、次回授業で扱うテーマを案内しますので、受講者は新聞・書籍・論文・インターネットなど各種メディアを使って関連する知識を収集し、整理をすることを求めます。情報の利用にあたっては出典等を確認し、妥当なものを用いることに注意してください。 なお、本授業では写真やビデオ等による記録を行い、広報資料等に活用をいたします。またメディア等による取材等が入ることもあります。受講者の方は本事項をご承諾いただくようお願いいたします。 |
(9)質問,相談への対応 | ・質問や相談は授業中、終了後に受け、必要におうじて別途日程を調整して対応します。 ・授業時間外の直接相談は、全学教育機構南棟4F研究室(0263-37-2967) ・授業時間外での連絡は、メール:yhayashi@shinshu-u.ac.jpへ連絡をお願いします。 |
【教科書】 | 指定しない。専用のプレゼンテーション及び資料の配布を行う |
【参考書】 | (入門編) ○地方は活性化するか否か マンガでわかる『地方』のこれから (ウェブ4コマ 地方は活性化するか否か http://minorikou.blog.jp) ○横石知二(2007)「そうだ、葉っぱを売ろう!過疎の町、どん底からの再生」ISBN:978-4-7973-4065-5, ソフトバンク・クリエイティブ. ○高野誠鮮(2012)「ローマ法王に米を食べさせた男」ISBN:978-06-217591-3, 講談社,\1,400(税別). (中級編) ○関満博・遠山浩(2007), 「食」の地域ブランド戦略, ISBN:978-4-7948-0724-3, 新評論, \2,600(税別). ○魚谷雅彦(2009), こころを動かすマーケティング コカ・コーラのブランド価値はこうしてつくられる, ISBN:978-4-478-00868-3, ダイヤモンド社, \1,500(税別). (上級編) ○ケビン・レーン・ケラー(著)・恩蔵直人(監訳) (2010) 戦略的ブランド・マネシジメント, ISBN:978-4-88497-112-0, 東急エージェンシー, \7,600(税別) |
【添付ファイル】 |
なし |