(1)授業の達成目標 | 授業で得られる「学位授与の方針」要素 | ⇔ | 【授業の達成目標】 | 大学DP | 的確に情報を収集し,理解し,発信する力 | ⇔ | ・生態資源の利用と管理、環境の保全と創生などに関して具体的に述べることができる。
・グループワークにおいて、主体的な発言と傾聴ができる。
・生態資源を活用していく試みや実践に関わっていく糸口を示すことができる。 |
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(2)授業の概要 | 生態資源とは、人とともに存在し生きてきた資源であり、場をうまく管理すれば半永久的な持続性(更新性)を備えています。例えば、森林であれば、燃料、樹実類、山菜類、きのこ類、特用樹、薬用植物、樹脂類などを含みます。信州の生態資源を知ることは、地域の豊かな自然、その歴史や文化、人びとの営みの一端に触れることでもあります。 この授業では、信州各地の独自性や複雑性を考慮して、さまざまな生態資源を事例にその利用と管理の歴史や現状、さらに今後の活用の可能性を探ります。受講生はそれぞれ関心のある生態資源を選びます。まずはそれについて文献資料等にあたり、報告します。調査方法としては、各種文献やインターネットの参照のほか、関係者への聞きとりを行います(メールや電話での聞きとりも可とします)。各報告に対して質疑応答を行います。出席者は必ず発言してください。また、授業期間内に1度、受講者全員が参加する学外見学・体験の機会を設けます。
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(3)授業のキーワード | 信州、自然環境、生態資源、地域文化、持続的利用、環境マインド、課題発見・解決、フィールドワーク
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(4)授業計画 | 1回目から3回目は、ガイダンスを含め講義を行います。担当教員がこれまで関心を寄せてきた熱帯アジアの生態資源の事例(サゴヤシや沈香など)も紹介します。 これらの講義の後で、みなさんから報告してもらう回が続きます。なお生態資源の事例は長野県内に存在する資源に限ることとします。 1. イントロダクション 2. 生態資源とは(教員による解説) 3. 熱帯アジアの生態資源(教員による解説) 4.各人(班)のテーマや事例調査のための準備・検討 5~14. 各人(班)のプレゼンと質疑応答(内1回授業時間にキャンパス近郊で現地見学、10月28日を予定) 15.報告集の作成、授業アンケート
本授業を通じて、受講者は信州の生態資源を知る(体験する)ことにより、信州大学の学生としてのアイデンティティーを醸成します。 |
(5)成績評価の方法 | 授業における参加(発言と協働)(50%)とレポート(50%)で評価します。 |
(6)成績評価の基準 | レポートの評価は、(ⅰ)授業の内容を正確に理解し、(ⅱ)論理的に文章が構成され、(ⅲ)オリジナルの見解を含み、(ⅳ)自分のことばで適切に表現でき、(ⅴ)教員を感心させるレベルにあるかという観点から評価します。(ⅰ)から(ⅴ)の5項目を満たせば「卓越している」、4項目を満たせば「かなり上にある」、3項目であれば「やや上にある」、2項目であれば「水準にある」とします。 |
(7)事前事後学習の内容 | 各自の報告にあたって、事前の情報収集や文献調査が必要です。また、休日や休暇を利用して、自分たちで現地を見学してくるフットワークを歓迎します。 |
(8)履修上の注意 | 受講希望者が超過した場合、履修抽選システムにより抽選を行うことがあります。 |
(9)質問,相談への対応 | 授業時間後に質問や相談に応じます。また、研究室を直接訪ねてもらって構いません。研究室は共通教育第1講義棟の北校舎4階です。メールで日時を相談してください。メールアドレスはkanazawa@(以下は大学から付与されるメールアドレスと同じ)です。 |
(10)授業への出席 | 全ての回に出席することを前提としています。 |
(11)授業に出席できない場合の学修の補充 | 「学修の補充の対象とする事由」により授業の出席できない場合は、共通教育履修案内に掲載されている方法により学修の補充を受けるための申請を行ってください。 |
【教科書】 | 指定しない |
【参考書】 | ・山田勇ほか『生態資源: モノ・場・ヒトを生かす世界』昭和堂 ・山田勇『アジア・アメリカ生態資源紀行』岩波書店 ・内堀基光編『資源人類学』(第1巻-資源と人間)弘文堂 ・渡辺弘之『東南アジア林産物20の謎』築地書館 ・池谷和信編『地球環境史からの問い: ヒトと自然の共生とは何か』岩波書店 ・小川幸司編『岩波講座 世界歴史1: 世界史とは何か』岩波書店 ・環境社会学会編『環境社会学事典』丸善出版 |
【添付ファイル】 |
なし |