(1)授業の達成目標 | 授業で得られる「学位授与の方針」要素 | ⇔ | 【授業の達成目標】 | 大学DP | 的確に情報を収集し,理解し,発信する力 | ⇔ | 環境問題に取り組むにあたって、必要な力について理解し、引き続き習得していけるようになる。 |
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(2)授業の概要 | 環境問題は、誰かの問題ではなく、私たち一人一人が正面から向き合い、きちんと考えていなかればなりません。そこには、あらゆる立場の人が力をあわせて取り組んでいくことが求められています。 このゼミでは、様々な問題解決にあたって、欠かすことができない視点やスキームを習得することを目指します。ゼミでは、長野県内で実際に問題となっている事案(ゲンジボタルの遺伝子かく乱)や近年ますます重要視されてきた地球温暖化防止のためのカーボンニュートラルへの取組を例に、学生としての解決策を探っていきます。 なお、環境問題を事例として取り上げていますが、ゼミで学ぶことは、環境問題だけでなく、地域づくりをはじめとしたあらゆる場面で応用できることを目指しています。 本講義は全学横断教育プログラム「環境マインド実践人材養成コース」のコア科目です。
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(3)授業のキーワード | 環境マインド、パートナーシップ、環境教育、インタープリテーション、ファシリテーション、プロデュース、生物多様性、ステークホルダー、PDCA、住民参加、信州、実務経験、グループワーク |
(4)授業計画 | グループでの体験活動を中心に進行します。
1. ガイダンス 2~4 「気づき」を学ぶ ・アイスブレイク ・五感をつかうこと。 ・視点を変える・・・見えているようで見えていないもの 5~9 ケーススタディ①:ホタルの遺伝子汚染を考える ・生物多様性の基礎 ・ブレーンストーミング ・グループでの議論と発表 10~13 ケーススタディ②:カーボンニュートラルを考える ・カーボンニュートラルの基礎 ・グループ枠と発表 14 「順応的な取り組み」 ・PDCAサイクル 15 まとめ
内容は皆さんの活動状況にあわせて、最も最適化できるように変わることがあります。
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(5)成績評価の方法 | 本ゼミは、授業における体験とグループワークを通じて学び取っていくものです。受身の姿勢ではその成果を得ることは困難です。
① 各課題への取り組み方(課題、レポート)(40点) グループワークを進めるにあたって、事前に資料を集めたり、考えたりすることが不可欠です。それらの作業を事前課題として課します。また、グループワークのあとに、振り返ることも大切です。これらに真摯に取り組んでいるか否かの視点から評価します。 ② 課題の達成状況(グループ発表)(30点) グループワークを成果として発表します。グループ全体での完成度(問題の把握・理解、検討の深度、的確な解決方法、資料の完成度など)はもちろんのこと、一人ひとりの寄与度についても評価します。 ③ 最終レポート(30点) 「本ゼミで学ぶリーダーに必要なことについて理解しているか」という観点から評価 します。
上記は、課題等の成果物の提出、発表については相互評価を導入します。
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(6)成績評価の基準 | 期末時にすべての合計点をもとに、授業の達成目標に対して5段階で判断を行います。 90点以上:秀(基準から卓越している) 80点以上:優(基準よりも、かなり上にある) 70点以上:良(基準よりも、やや上にある) 60点以上:可(基準を満たしている) 59点以下:不可(基準を満たさない) |
(7)事前事後学習の内容 | 本ゼミでは、環境保全活動や自然環境を題材として取り扱います。これらに関して高等学校の「科学と人間生活」に相当する知識を十分に有していることを前提に授業を進めます。特に生物多様性に関しては、市民向けのコンテンツを見て十分に理解できる力を有していることが不可欠です。未履修または理解度に不安がある人は、自習した上で臨んでください。 特に、生物多様性とカーボンニュートラルについては、他の人に説明できるくらいになっておいてください。 本ゼミでは「体験から学ぶ」手法を取り入れて授業を展開していきます。そのため、ほとんどの授業回では予習を課すことはありません。ただし、ゼミはグループワーク主体で行います。お互いに積極的に参加することが学びを深めることになるので、議論をするための事前準備をした上で臨んでもらう必要があります。また、グループワークでは各自が準備してきたことを前提に展開するので、一人ひとりが役割を果たさなければ他のメンバーに大きな迷惑をかけてしまいます。さらに、発表資料の作成は、授業時間外が中心となります。グループメンバーの協力と役割分担が重要になってくるので、その点を十分理解した上で履修するようにして下さい。
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(8)履修上の注意 | ・体験やグループワークといった協働作業を通じて必要なスキルを習得していきます。 授業内容の性質上、欠席者への学業の補填は困難なため、必ず出席するようにして下さい。 やむを得ず欠席せざるを得ない場合には、グループのメンバーに迷惑をかけないように、必要なことを行って下さい ・出席は出欠管理システムで行います。共同作業が中心となるので、原則としてチームワーク開始後の遅刻は認めません。 ・授業に臨む前の課題未提出者は欠席とみなすことがあります。 ・担当教員は自然環境保全に関する計画策定や協議会における合意形成の実務経験を有しています。 ・本ゼミは全学横断特別教育プログラム「環境マインド人材養成コース」のコア科目であるため、同コース選択希望者を優先することがあります。受講を希望する学生は必ず初回の講義に参加してください。
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(9)質問,相談への対応 | 授業中や授業時間後に質問や相談に応じます。 また、メールで随時受け付けますので気軽に問い合わせしてください。メールアドレスは、saka_sin@(アットマーク以下は大学で付与されたメールアドレスと同じです)。 |
(10)授業への出席 | 本授業では、授業を通じた気づきとグループで学ぶことを中心に展開します。したがって、課題への取り組みが一部でも欠けると授業の達成目標に到達することが困難です。全ての回に出席することを前提とします。ただし、「信州大学における授業の出席に関する要項」第4に規定する「学修の補充の対象とする事由」で欠席し、補充を受けた場合にはこの限りではありません。該当者は速やかに申し出でください。 授業の出欠は、出席確認システムと随時の課題対応で確認します。もし、着席登録ができなかった場合は、次回授業開始までに担当教員に速やかに申し出てください。また、遅刻はチームワークを乱すことになるので、特にグループワーク開始後の遅刻者は、欠席として扱う場合があります。また出席登録されていても課題未提出者は、欠席相当として扱うので注意してください。
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(11)授業に出席できない場合の学修の補充 | 「学修の補充の対象とする事由」により出席できない場合は,共通教育履修案内に掲載されている方法により補充を受けるための申し出をおこなってください。 グループワークを中心に展開するので、欠席回に行われた内容を確認し、次回のワークに遅れること無く、参加できるようにする必要があります。
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【教科書】 | 指定しません。 |
【参考書】 | ・レイチェル・カーソン,センス・オブ・ワンダー,文庫版,ISBN978-4102074022,新潮社,2021,649円(税込) この他にも各種版が出版されています。
・環境省自然環境局や生物多様性センターのパンフレット(環境省サイトからPDFで入手可能) |
【添付ファイル】 |
なし |