シラバス表示
        
開講年度 2024年度 登録コード G2B60122
授業名 環境マインド実践基礎論
Introduction to Eco-Mind Program: Experience-Based Training for Environmental Competence
担当教員 坂本 真一 副担当 浅野 郁・矢原 ひかり
講義期間 後期 曜日・時限 水5 講義室 共通教育43講義室 単位数 2
対象学生 授業形態 講義 遠隔授業科目 備考 環境マインド実践人材養成コース受講希望者は必修(同コース専用科目)。それ以外の学生も受講可。
信大コンピテンシー [説明] 該当
授業で学べる「テーマ」 地域運営、環境共生、キャリア
全学横断特別教育プログラム ローカル・イノベーター養成コース
注意)「曜日・時限」「講義室」等は変更される場合がありますので、「キャンパス情報システム」や「掲示」等で確認してください。

(1)授業の達成目標
授業で得られる「学位授与の方針」要素【授業の達成目標】
大学DP
学士の称号にふさわしい基礎学力と専門的学力環境問題に取り組む様々な人たちの活動や考えにふれて、自分で環境問題に取り組む際に必要なことについて考えをもち、環境マインドを養うことができる。
(2)授業の概要本授業では、長野県内で環境関係の実務の第一線で活躍されている行政、企業、研究者等の方々をゲストスピーカーとして招聘し、実際に行われている取り組みや、それにどんな思いで取り組んでいるかなどについてお話しいただき、「様々な立場での環境の課題への関わり方」,「環境問題にかかわる際の思い」、「実践にあたっての様々な課題」等を通じて、環境分野に関する視野を広げ,自発的に考え行動する環境マインド実践力を養います。
後半では、受講者がそれぞれ自分にとっての「環境分野との関わり方」について発表演習を行い、グループでの作業や質疑応答も通じて理解を深めますので、出席者の発言や参加を重視します。これらを踏まえて、最終レポートを各人ごとに作成します。
本授業は全学横断特別教育プログラム「環境マインド実践人材養成コース」の専用科目です。環境コースの本登録の前になりますが、コース履修を考えている人は必ず受講してください。
(3)授業のキーワードSDGs、持続可能な発展、地球温暖化、ゼロカーボン、地域循環共生圏、国際協力、生物多様性、生態系サービス、エコツーリズム、環境教育、NPO、合意形成、信州、自然環境、環境マインド、グループワーク、フィールドワーク、コミュニケーション、実務経験
(4)授業計画1回目のガイダンスでは、本授業の流れや環境分野のいくつかのトピックをコース担当教員から紹介します。2回目から12回目程度までゲストスピーカーの招聘により、行政、企業、NPOなどの外部の各分野の実務者からの講義として、長野県における環境に関連する様々な取組を題材とした内容を扱います。これらを踏まえて、受講者がそれぞれ自分にとっての「環境分野との関わり方」について発表演習を行います。グループでの作業や質疑応答も通じて理解を深めます。課題ごとに全体ディスカッションを行い、質疑応答を含めた発言と参加を重視します。その後、各人ごとに環境の課題への取り組み方について考察する最終レポートを作成します。

1.        ガイダンス(環境分野の様々な課題)
(ゲストスピーチ)
2.長野県の環境政策(長野県庁)
3.中部山岳国立公園(中部山岳国立公園管理事務所)
4.ESG金融(八十二銀行)
5.山の恵みを生かしきるやなりん魂(柳沢林業)
6.農業資産「稲倉の棚田」を核とした持続的かつ発展的な体制づくりについて(上田市地域おこし協力隊)
7.SDGsを踏まえた直富商事の取組(直富商事)
8.松本市のゼロカーボン実現に向けた取組(松本市) 
9.建物のカーボンフリー(信大)
10.エコツーリズム(PICCIO)
11.生物多様性からみた国際関係(東京都市大)
12.世界の水問題を解決~アクアイノベーション拠点の取組み~(信大)
(グループワーク)
13.ディスカッション
14.課題発表演習
15.まとめ、授業アンケート

講義の2~12については、実務経験を有する外部講師のゲスト講義を予定し、スピーカー及びテーマを変更したり、順序の入れ替えの可能性があります。実際のゲストスピーカー計画は、1のガイダンスでお知らせします。
(5)成績評価の方法成績は、授業ごとの評価要素を積算し、評価します。
(1)ゲスト講義の感想文(50点)
  毎回、感想文を課し採点します。11回の合計を50点満点に換算します。
(2)発表演習の内容(20点)
  グループワークを行います。ゲスト講義を踏まえて自らの関心に基づき、テーマを設定し発表します。それに対する相互評価、グループでの議論とまとめ発表を行います。
(3)最終レポート(30点)
授業で扱ったトピックスについて、自らの関心に基づいてテーマを設定し、作成します。
(4)授業における積極的な発言等は加点します(0~ 最大10点)。

いずれも、環境問題に取り組む様々な人たちの活動や考えにふれて、自分で環境問題に取り組む際に必要なことについて考えをもち、環境マインドを養うことができているかという観点から評価します。具体的には、課題を正確に理解しているか、論理的な文章構成・展開ができているか、参照事例やデータ等の事実関係を適切に使うことができているか、自身のオリジナルな見解や意見を的確に表現しているか、といった視点から評価します。
(6)成績評価の基準期末時にすべての合計点をもとに、授業の達成目標に対して5段階で判断を行います。
90点以上:秀(基準から卓越している)  
80点以上:優(基準よりも、かなり上にある)  
70点以上:良(基準よりも、やや上にある)  
60点以上:可(基準を満たしている)  
59点以下:不可(基準を満たさない)

なお、ここでいう基準とは、大学生として環境問題に対する正しい認識、それを踏まえて検討・判断する力、それを対外的に発信していく力を有しているものとする。
(7)事前事後学習の内容(1)ゲストスピーチ
みなさんが初めて接するような内容が多く含まれています。講師の方々は初めての人でもできるだけわかりやすく話をしてくださいますが、その内容をしっかりと理解するためには、あらかじめ講師の方々の話題に関連することに対して、テレビ等のメディア、新聞等の報道、書籍等を通じて関心を持つようにしてください。具体的な課題を課すことはしませんが、講師の方によっては、課題指示をされることがあるので、それについてはきちんと対応して臨むようにしましょう。
ゲストスピーチは、皆さんの関心を喚起することが目的です。聞いた内容をきっかけに、関心を持ったことやわからなかったことを自分で調べる習慣をもちましょう。感想文は、ゲストの話を単にまとめたり、賛否を問うたりするだけのものではありません。具体的に考えをまとめることが不可欠です。

(2)グループワーク
自分にとっての「環境分野との関わり方」について発表演習を行います。そのために能動的な調査学習が必要です。インターネットのみならず、文献、行政資料、新聞、学術誌など様々な媒体を使った調査から、正確な引用や出典明記等による情報の正確性を意識した調査学習を身につけます。
また、対象とする課題の関係者(自治体や民間団体等)に対するコンタクトと聞き取り(メールや電話ヒアリング等を含む)や、自分たちで現地見学を行う等の積極性を期待します。また、グループ討論においては、自らの考え方やその理由などをまとめて臨むようにしてください。

※この授業は90時間の学修を必要とする内容です。従って,60時間以上の時間外学習が必要となります。
(8)履修上の注意・第一線で忙しくご活躍されている方々に、無理をお願いして来校していただいています。なかなか得られない貴重な機会なので、全力で話を聞くことに注力してください。そのために、遅刻、私語、内職等は厳禁です。
・講師の方々とつながりを作るよい機会です。知りたいこと、わからないことなど積極的に質問をするようにしてください。また、講師の方は全員、学生の積極性を高く評価し、支援しようとしてくれています。そのような機会を逃さないようにしましょう。
・グループワークは、一人ひとりが能動的に参加することが欠かせません。やむを得ず欠席する場合にはグループに対して自分の責任を果たす必要があります。
・本講義は2019年度から新設した全学横断特別教育プログラム「環境マインド実践人材養成コース」の専用科目であるため、同コース履修希望者は必ず受講をするようにしてください。コース履修をまだ決断していない人も、まずは受講をしてください。
(9)質問,相談への対応授業中や授業時間後に質問や相談に応じます。また、メールで随時受け付けますので気軽に問い合わせしてください。メールアドレスは、saka_shin@(アットマーク以下は大学で付与されるメールアドレスと同じです)。
(10)授業への出席本授業は、単にゲスト講師の方々の話を聞いて、その内容を知ればよいというものではなく、そのような考えを持つに至った背景や思いまで、その場の雰囲気をしっかりと受け止め、皆さんの環境マインドにしっかりと刻み込んで欲しいため、必ず出席するようにしてください。
また、グループワークは、参加して自分の意見を述べ、また他の人の意見を聞く中で、環境マインドの育成を図ります。リアルタイムに参加しなければ、所定の学習成果を得ることはできないため、必ず出席する必要があります。
授業の出欠は、出席確認システムかつ毎回の課題提出で確認します。出席登録をしても課題が未提出の場合は欠席として扱うので注意してください。
(11)授業に出席できない場合の学修の補充本授業は,「信州大学における授業の出席に関する要項」第4に規定する「学修の補充の対象とする事由」で欠席し「学修の補充の対象とする事由」により出席できない場合については、学修の補充を行います。必ず、共通教育履修案内に掲載されている方法により補充を受けるための申請をおこなってください。
ゲストスピーチは、講義動画をeALPSにアップするので、それを視聴した上で、感想文を提出してもらいます。グループワークでは、グループワークに参加するにあたって、事前に課題を課し準備した上で臨んでもらいますが、その資料を予め提出したり、他者の報告資料を読み評価したりすることなど、指示した内容をクリアすることで、学修の補充が行われたと認めます。
【教科書】なし
【参考書】・最新年度の「環境白書・循環型社会白書・生物多様性白書」 (環境省編集・発行)
・長野県環境白書(長野県環境部環境政策課 編集・発行)
・環境マインド推進センター教育部門編,「信州大学 環境マネジメント入門」,ISBN:9784939043666,プラルト,2021年,1,800円(税別)
このほか、必要に応じて授業の中で紹介します。
【添付ファイル】 なし



戻る