(1)授業のねらい | 授業で得られる「学位授与の方針」要素
・【2020年度以降カリキュラム対象】学士の称号にふさわしい基礎学力と専門的学力
・【2020年度以降カリキュラム対象】的確に情報を収集し,理解し,発信する力
【授業の達成目標】
・学びをデザインする実践を通じ、よい学びとはどのようなものかを哲学的にそして体験的に考えることで、学びにまつわる自分の考えをより深める。
・仲間とじっくり深く考え、たっぷりと対話をすることで、「ひと」とのつながりをより豊かにする。
【授業のねらい】 考えるゼミ (考ゼミ) のねらい (テーマ) は、真剣に遊ぶ、ということ。
考ゼミは、遊んでいるとき楽しいときが、学びの旬“学び時”だと考えています。 なので考ゼミでは、“学ぶ”と“遊ぶ”はイコールです。 遊びながら学ぶ (play to learn) ことはとても楽しいことだと感じ、“遊ぶ=学ぶ”がいつでも考ゼミの根っこにあります。
具体的には今期も、「デザインで学校をつくるー学びをデザインする」という実践 (本当に学校をつくります) により、ゼミ生ひとりひとりが“遊ぶ”とは一体なんなのか、“よい学び”ってどんなものなのかを考えるゼミとします。
真剣に遊びつくすことで、ゼミ生はきっと“何か”を学びます。 その“何か”はひとそれぞれで、これといったひとつのものはありません (それは遊び方と言ってもひとそれぞれで、これという決まりがないのと同じことで、何を得るかはひとそれぞれです、きっと)。あなたがここ考ゼミで何を学び、何をつかみ、何を得るのかは、実のところやってみないとわかりません。
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(2)授業の概要 | 考ゼミのメインは、 ・ 学びをデザインする-「 学びの場 」を子ども(小学生)のためにつくり、学びをよりよくデザインしてみる
遊んでいるとき楽しいときが“学び時”だと考える考ゼミでは、そのような「遊びの場=学びの場」を、じぶんで体験するだけでなく、実際にそのような「遊びの場=学びの場」をじぶんたちの手ではじめからつくっていきます。そうして、学びをデザインすることで、“学び”とは何かを考え、じぶんの実体験としてホンモノの“学び”をつかんでいきます。
そのような機会やきっかけは渡しますが、「遊びの場=学びの場」を実際につくり、よりよいものにデザインするのは、考ゼミ生ひとりひとりの“お仕事”です。当然のことながら、これらは架空やシュミレーションではなく、実技です。 実際に、「 学びの場 」をつくります。その場や機会を実際に遊びつくすことであなたは“何か”を学び、“何か”を得ます。
ゼミでは、いろいろな“遊び”を提供しますので、それらすべてを貪欲に真剣に遊びきることで、多様な経験や忘れがたい記憶を得てください。しょうもないことであっても、真面目に遊んでみると結構面白くなるものです。遊べない人には、遊びの場はつくれません。遊びの場をつくると同時に、あなた自身も遊び人である必要があります。
そして、考ゼミではものすごく「デザイン」を大事にします。どうせ何かをつくるのなら、より良いものをつくりたい。良いデザインとは、何かを易しくしてくれるものだとすると、デザインのチカラで、学びやすくもなるのです。美術で哲学することだってできるかもしれません。今期の考ゼミでも、デザインのあれやこれやも実践的にかなり本格的に学んでみます。デザインでいろんなものをつくってみますーデザインで学びをつくる・デザインで教科書をつくる・デザインで文房具をつくる・デザインで学校建築をつくるなど。デザイナーによるデザイントークやデザインツアーも開催予定です。良いデザインにはワケがあります。だからセンスは学べます。 |
(3)授業のキーワード | デザイン 遊ぶ 学ぶ つくる フィールドワーク グループワーク |
(4)授業計画 | 1. オリエンテーション-考ゼミってなに? 2. 遊びながら学ぶとは?遊びって何か? 3. 学びの場のこれまでの作品紹介 4. 遊びの場の優秀作品:Eテレとタモリ倶楽部から学ぶこと
・デザインのセンスを学ぶ 5. デザイントーク(1)ーGood Designとはどんなものか 6. デザイントーク(2)ーDesignの考え方 7. デザインツアーー実際に見てみる・触ってみる 8. デザインしてみるーイラストレーター入門 9. デザインしてみるーポスターや名刺のデザインから配色・レイアウトを学ぶ 10. デザインしてみるータイポグラフィーを学ぶ/書体デザインの世界
・遊びながら学ぶをデザインする-こんな学びは楽しいだろう実践編 11. こくごをデザインする(事例) 12. りかをデザインする(事例) 13. さんすうをデザインする(事例) 14. 学びの道具「文房具」をデザインする 15. 学校建築をデザインするーガッコウケンチクツアー 16. 遊びながら学ぶーまとめ・授業アンケート |
(5)成績評価の方法 | 考ゼミの成績評は、 あなたが考ゼミをどのくらい真剣に遊びつくし学んだかを、あなたと私で判定します。 どのくらい真剣に遊びきったかは、どの程度“指令”を実践したかがひとつの目安になるでしょう。 1. 指令1~8…80ポイント 2. 最終指令…20ポイント なお、考ゼミでは、知識を問うようなテストは無縁です。考ゼミであなたが行うことは、実技です。 |
(6)成績評価の基準 | 遊びながら学べる「学校をつくる」実践に まあまあ参加しまあまあ遊べたのであれば「水準にある(可)」 よく参加しよく遊べたのであれば「やや上にある(良)」 かなり参加しかなり真剣に遊びきったのであれば「かなり上にある(優)」 すべてに参加しつくしとても真剣に遊びきったのであれば「卓越している(秀)」 とみなします。 |
(7)事前事後学習の内容 | 遊びながら学べる「学校をつくる」実践にじっくり取り組むこと。 毎週のゼミはもちろんのこと、ゼミ外での場や機会も貪欲に遊びつくすこと。
※この授業は90時間の学修を必要とする内容です。従って、60時間以上の時間外学習が必要となります。 |
(8)履修上の注意 | ・毎年度、受講希望者が定員を大幅にかなり相当超えます。初回オリエンテーションにて受講者の選抜(オーディション)について説明をしますので、考ゼミを希望する方は必ず初回オリエンテーションに参加し、デザインで学校をつくることのおもしろさを実感してから、受講を決めてください。
・考ゼミは、遊びながら学べる「学校をつくる」実践をしていくため、ゼミ生参加型の形式を取ります。よって、積極的に“動ける”ゼミ生の参加を期待します。
・ここまで読んでみて、じぶんはやっていけるかとむしろ不安になり、しり込みしてしまう方もいると思います。ただもしほんの少しでも迷っているなら、それは関心や興味があるということなので、受講することに挑んでみてください。「迷ったらGO」 |
(9)質問,相談への対応 | 不明な点や疑問があれば遠慮せずに尋ねてください。分からない点や不安を残したまま進むのはよくありません。質問や相談は、研究室(全学教育機構 南校舎3階)にて、または e-mail・電話にていつでもオープンに受け付けます。 およその目安として、「月曜 4:30~」「火曜 1:00~」「水曜 4:30~」「木曜 4:30~」「金曜 4:30~」はだいたい研究室にいます。
e-mail: k-ariji@shinshu-u.ac.jp phone: 0263-37-3053(研究室直通)または内線7213 |
【教科書】 | 教科書は用いません(が、参考書はたくさんあります)。 ゼミにて配布する資料やスライド等が“教科書”となります。
ゼミでは資料の他、スライドや映像などの視覚資料も積極的に活用します。なお、資料や映像、スライドなどはe-ALPSのコースページにも掲載します。 |
【参考書】 | 『13歳からのアート思考』(末永 幸歩)ダイヤモンド社 1,980円 ISBN: 978-4478109182 『新しい分かり方』(佐藤 雅彦)中央公論新社 2,052円 ISBN: 978-4120050084 『考えの整頓』(佐藤 雅彦)暮らしの手帖社 1,680円 ISBN: 978-4766001716 『りんごかもしれない』(ヨシタケ シンスケ)ブロンズ新社 1,512円 ISBN: 978-4893095626 『あるかしら書店』(ヨシタケ シンスケ)ポプラ社 1,296円 ISBN: 978-4591154441 『文字の食卓』(正木 香子)本の雑誌社 1,944円 ISBN: 978-4860112479 『近所の地球』(鈴木 康広)青幻舎 3,024円 ISBN: 978-4861524639 『こどもとデザイン-DESIGNS FOR KIDS』BNN新社 ISBN: 978-4861009969 『観察の練習』(菅 俊一)NUMABOOKS ISBN: 978-4909242013 『誰も教えてくれないデザインの基本』(細山田デザイン事務所)エクスナレッジ 2,160円 ISBN: 978-4767823881 『じぶんの学びの見つけ方』(柴田 元幸ほか) フィルムアート社 1,944円 ISBN: 978-4845914340 『自分の仕事をつくる』(西村 佳哲) ちくま文庫 760円 ISBN: 978-4480425577 『「ない仕事」の作り方』(みうら じゅん)文藝春秋 1,350円 ISBN: 978-4163903699 『ちいさな哲学者たち [DVD] 』(ジャック・プレヴェール幼稚園の園児たち、先生たち) 3,990円
他にも参考になるものはゼミにて随時紹介していきます。 |
【添付ファイル】 |
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