(1)授業の達成目標 | 授業で得られる「学位授与の方針」要素 | ⇔ | 【授業の達成目標】 | 大学DP | 学士の称号にふさわしい基礎学力と専門的学力 | ⇔ | 世界経済の歩みを概説的に説明できるようになる。 |
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(2)授業の概要 | 我々は、輸入した嗜好品を当たり前のように購入し、消費している。では、そのような生活様式はいつから一般化したのか。なぜコーヒーに砂糖を入れるのか。なぜ高級チョコが贈りものになるのか。なぜタバコをくゆらせることがクールだったのか。なぜ麻薬は悪いものなのか。嗜好品の生産と消費の歴史をグローバル・ヒストリーの観点から講義する。 |
(3)授業のキーワード | グローバル化 世界史 経済史 東洋史 |
(4)授業計画 | ※【☆】がついているものは、オンライン(オンデマンド)授業。その他の日でも、オンラインになることがある。eAlps上の小テストは金曜日まで(土曜午前0時になったら入力不可)とする。変更があったらeALPS上で掲示する。よくよく注意して確認するように。
第1回(4/10):ガイダンス 第2回(4/17)【☆】:世界はいつつながったのか:モンゴリアン・シルバー・ネットワーク 第3回(4/24):香辛料の世界史(1):海を越える欲望 第4回(5/1):香辛料の世界史(2):普段使いの輸入品 第5回(5/8):砂糖と奴隷の世界史:黒を苛み白を生む 第6回(5/15):茶の世界史:労働者よ目を覚ませ 第7回(5/22)【☆】:コーヒーの世界史(1):独立国家の矜持 第8回(5/29):コーヒーの世界史(2):グローバル・フード・カンパニー 第9回(6/5):カカオの世界史:ゴディバとキットカットのあいだ 第10回(6/12):タバコの世界史(1):鼻からガンになる時代 第11回(6/19)【☆】:タバコの世界史(2):“タバコを吸う自立した女性” 第12回(6/26):アヘンと茶と棉花の世界史:“自由の敵”を叩きつぶせ 第13回(7/3)【☆】:アヘンと錫とクーリーの世界史:払った給料を取り返す方法 第14回(7/10):アヘンをめぐる日英対決:麻薬国際規制の誕生 第15回(7/17)【☆】:感染症からみるグローバル経済 授業アンケート |
(5)成績評価の方法 | 第3回から第14回までの全12回、eAlps上で小テスト(選択式/答えが一つかは問題による)を行い、その合計得点率(全問正解で100%)を成績評価とする。各回概ね10問程度なので、全体で120問程度となる。
なお、授業内及びeAlps上に設置される受講生向け公開掲示板で、授業内容の理解に資する質問をした場合、成績評価に加算される。 |
(6)成績評価の基準 | 小テストの合計点を基準として講義内容の把握の程度を測る。 講義内容を概ね把握(60%)できれば「合格水準にある」 講義内容を把握(70%)できれば「やや上にある」 講義内容を大部分把握(80%)できれば「かなり上にある」 講義内容のすべて把握(90%)できれば「卓越している」 とする。 |
(7)事前事後学習の内容 | 下記参考書及び毎回紹介する参考文献を適宜読み込むこと。
※この授業は90時間の学修を必要とする内容である。従って,60時間以上の時間外学習が必要となる。 |
(8)履修上の注意 | 今年度に限り教員の業務上の都合により、一部の回がオンライン(オンデマンド動画視聴+小テスト)になる(絶対に混乱するから全部オンラインのほうがいいと思うんですけど、事情が色々あってオンライン不許可なので…) いつがオンラインか対面かは、変更があったらeALPS上で掲示します。よくよく注意して見てください。
高校での世界史受講経験は問わない(知識があれば面白いし、なければないでまあ面白いと思います)。 (小テストはランダムに出題されるので、他の人と相談してもあんまり意味ないです) |
(9)質問,相談への対応 | 講義内容については公開掲示板を利用すること。上記の通り、意義ある質問は評価にプラスとなる。事務的な事柄(動画閲覧にかんすることなど)に関してもそれ専用の掲示板を設置する。またメール(toyooka@shinshu-u.ac.jp)でも受け付ける。対面授業の前後でも可。 |
(10)授業への出席 | 小テストの成績により評価を行う。 なお、オンライン(オンデマンド)回については、eALPSの機能を利用して動画閲覧履歴を確認し、閲覧履歴がない場合は小テストの回答を行っても、評価の対象とはしない(聞いてないのに答えられないのは当然ですね)。
詳細は、都度、eAPLSに掲示するので、よく確認すること. |
(11)授業に出席できない場合の学修の補充 | 動画の削除はしないので、オンライン回については遡って閲覧することは可能。対面回については、動画撮影などはしないので、掲示資料を見て自習してほしい。小テストについては統計の都合から、遡及しての受験は認めない。 個別に事情があれば速やかに相談してください。 |
【教科書】 | 指定しない。PDF資料を毎回、eALPS上にアップロードする。 |
【参考書】 | 浅田実『東インド会社』(講談社現代新書、1989年) 伊藤秋仁ほか『ブラジル国家の形成―その歴史・民族・政治 』(晃洋書房、2015年) 井上裕正『清代アヘン政策史の研究』(京都大学学術出版会、2004年) 上杉忍『アメリカ黒人の歴史』(中公新書、2013年) 上野堅實『タバコの歴史』(大修館書店、1998年) 江口圭一『日中アヘン戦争』(岩波新書、1988年) 江口圭一編『証言 日中アヘン戦争』(岩波書店、1991年) 小澤卓也『コーヒーのグローバル・ヒストリー』(ミネルヴァ書房、2010年) 岡本隆司『世界史序説』(ちくま新書、2018年) 可児弘明『近代中国の苦力と「猪花」』(岩波書店、1979年) 川北稔『砂糖の世界史』(岩波書店、1996年) 金七紀男『エンリケ航海王子』(刀水書房、2004年) 金七紀男『ブラジル史』(東洋書店、2009年) A.クロスビー『史上最悪のインフルエンザ』みすず書房、2004年 パミラ・カイル・クロスリー『グローバル・ヒストリーとはなにか』(岩波書店、2012年) J.グッドマン『タバコの世界史』(平凡社、1996年) 後藤春美『アヘンとイギリス帝国:国際規制の高まり 1906~43』(山川出版社、2005年)櫻井正一郎『女王陛下は海賊だった 私掠で戦ったイギリス』(ミネルヴァ書房、2012年) 柴田善雅『中国における日系煙草産業1905-1945』(水曜社、2013年) H.ジンサー『ねずみ・しらみ・文明:伝染病の歴史的伝記』(みすず書房、1966年) 杉山正明『中国の歴史08 疾駆する草原の征服者 遼・西夏・金・元』(講談社、2005年) ルシオ・デ・ソウザ、岡美穂子『大航海時代の日本人奴隷』(中央公論新社、2017年) 高津孝編『くらしがつなぐ日本と寧波』(東京大学出版会、2013年) 武田尚子『チョコレートの世界史』(中公新書、2012年) 角山榮『茶の世界史』(中央公論、1980年) 並木頼寿, 井上裕正『中華帝国の危機:世界の歴史19』(中央公論新社、1997年) 新村容子『アヘン貿易論争:イギリスと中国』(汲古書院、2000年) 羽田正『東インド会社とアジアの海』(講談社、2007年) 羽田正編『東アジア海域に漕ぎだす1 海から見た歴史』(東京大学出版会、2013年) デビット・バーミンガム『ポルトガルの歴史』(創土社、2002年) 船山信次『 〈麻薬〉のすべて』(講談社、2011年) A.L.フリッチュラー『タバコの政治学』(勁草書房、1995年) ケネス・ポメランツ、スティーヴン・トピック『グローバル経済の誕生』(筑摩書房、2013年) ケネス・ポメランツ『大分岐』(名古屋大学出版会、2014年) ジャン=ピエール・ポリス『コーヒー、カカオ、米、綿花、コショウの暗黒物語:生産者を死に追いやるグローバル経済』(作品社、2005年) W.マクニール『疫病と世界史』(新潮社、1985年) 水島司『グローバル・ヒストリー入門』(山川出版社、2010年) 村上衛『海の近代中国』(名古屋大学出版会、2013年) 村上陽一郎『ペスト大流行:ヨーロッパ中世の崩壊』(岩波新書、1983年) 矢沢利彦『グリーン・ティーとブラック・ティー』(汲古書院、1997年) 吉澤誠一郎『清朝と近代世界』(岩波書店、2010年) 安田峰俊『独裁者の教養』(星海社、2011年) 山田 豪一『満洲国の阿片専売』(汲古書院、2004年) サラ・ローズ『紅茶スパイ』(原書房、2011年) 和田光弘『紫煙と帝国』(名古屋大学出版会、2000年) 度会好一『ヴィクトリア朝の性と結婚』(中央公論社、1997年)
※図書館にすべてあります。近くの本棚に並んでいる本もぜひ手に取ってみてください。 |
【添付ファイル】 |
なし |