(1)授業の達成目標 | 授業で得られる「学位授与の方針」要素 | ⇔ | 【授業の達成目標】 | 大学DP | 学士の称号にふさわしい基礎学力と専門的学力 | ⇔ | 多様化する日本語学習者と彼らの日本語習得・学習について理解し、日本語支援や外国語学習などに意識的に取り組めるようになる |
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(2)授業の概要 | 第二言語学習をよりよく行える学習者の特質について基礎的事項を学びつつ、外国人学習者の日本語学習・習得の特徴を理解します。そして、日本語学習に対する日本語教師の役割や日本語の特徴についても学びます。以上の点から、日本語教育学について専門的に学ぶうえで必要な基本的概念も身につけます。授業は講義形式ですが、必要に応じて質疑応答や意見交換を行ったうえで、専門的な事がらを解説します。 なお本授業は、日本語教育経験のある教員がその経験を活用しつつ授業では、タスクなどコミュニケーション活動の手法を用いて受講者同士のインタラクションを促します。それにより、受講者の言語学習経験や言語学習観を捉え直して言語化し、他者と共有しつつ、日本語学習者を中心に第二言語学習者の特質を主体的に学びます。 |
(3)授業のキーワード | 日本語教育 日本語学習者 第二言語学習 コミュニケーション 実務経験 グループワーク |
(4)授業計画 | 授業は以下のようなトピックと流れで進みます。担当教員から専門的な事がらについて解説をするほか、受講学生から出された意見や質問にフィードバックを行います。なお、本授業の計画は、受講学生の理解度などに応じて、テーマや各回の計画を変更する場合があります。 第1週:ガイダンス/日本語教育学の構成要素 第2週:第二言語としての日本語の教育・学習 第3週:第二言語の「習得」と「学習」 第4週:“優れた言語学習者”とは 第5週:“優れた言語学習者”の特徴1(動機づけの基本的特徴) 第6週:“優れた言語学習者”の特徴2(動機づけと第二言語学習の成功) 第7週:“優れた言語学習者”の特徴3(学習スタイル・学習ストラテジーの特徴) 第8週:“優れた言語学習者”の特徴4(学習ストラテジーとオートノミー) 第9週:“優れた言語学習者”の言語学習1(第二言語の習得と学習) 第10週:“優れた言語学習者”の言語学習2(語彙学習と文法学習) 第11週:“優れた言語学習者”の言語学習3(アウトプット活動) 第12週:“優れた言語学習者”の言語学習4(インプット活動) 第13週:“優れた言語学習者”の特質から考える第二言語の学習 第14週:“優れた言語学習者”の特質から考える第二言語の指導 第15週:まとめ・授業のふりかえり(授業アンケート;最後の15分で実施) 第16週:定期試験(日本語学習者に関わる問題について、授業での配布資料などを用い論述) |
(5)成績評価の方法 | 成績評価は、授業15週で行う授業内活動への参加度(5割)と、授業15週終了後の最終の定期試験(5割)によって行います。 学期末に行う定期試験(100点満点)では、15回の授業で取り上げた第二言語の習得・学習、日本語教育および日本語学習者に関わる事象について論述を求めます。 |
(6)成績評価の基準 | 成績評価は、授業への参加度(6割)と、授業15週終了後の最終の定期試験(4割)によって行います。 各回授業での質疑応答や討議に対して積極的かつ能動的に準備し参加し、課題に適切に答えられることに加え、試験問題に対して授業で学んだ基本的概念を基に正確に説明できれば、本授業の達成目標の「水準にある」と判定します。加えて、適切な具体例を挙げ専門的に論述できるならば水準の「やや上にある」とし、基本的概念と具体例を統合的に用いてより高度な説明ができるならば水準の「かなり上にある」と判定します。さらに、授業で扱った諸問題が複合的に見られる課題について、具体例を挙げつつ、重要な基本的概念を統合的に用いて応用的かつ発展的に論じられる場合は水準を「卓越している」と判定します。 |
(7)事前事後学習の内容 | 各回の授業内で取り上げるテーマやトピックに関して、発展的に考えたり調べたりすることを求めます。また、次回授業で扱う予定の問題を授業内で提示し、自身の経験や意見をまとめることを求めます。以上の課題は、授業を行うなかで発表や討論に用いるため、印刷して授業に臨んでください(授業終了時に提出)。 ※本授業(2単位)は90時間の学修を要する内容であるため、60時間以上の時間外学習が必要です。 |
(8)履修上の注意 | 講義形式の授業ですが、教員が一方的に説明するだけではなく、受講学生に意見を求めます。また、授業内では、教員への質問や意見のほか、ペアワークやグループワークを用いて学生間の意見交換を行う場合があります。誤りかどうかを気にせず自分なりの考えを述べるよう心がけてください。 授業で学んだ内容をさらに深めるため、発展的な問題について文献などを調べたり、自身の言語学習経験を基に考えたりすることを課外学習として求める場合があります。 以上の点を十分に理解し意識して、授業へ積極的に参加することを望みます。 |
(9)質問,相談への対応 | 火曜日の午後12時から午後1時までをオフィスアワーとし、質問や相談には研究室で対応します。研究室の場所は、人文学部棟の3階です。 |
(10)授業への出席 | 本授業は15回すべての出席を前提とします。欠席回数が6回以上になると、授業の達成目標に到達することができないため単位が認定されません(「信州大学における授業の出席に関する要項」第4に規定する「学修の補充の対象とする事由」で欠席し補充を受けた場合を含む)。 出欠席の確認は、出席確認システムのほか、授業内で教員が直接行います。なお、不正な出席登録があった場合は単位を認定しません。 |
(11)授業に出席できない場合の学修の補充 | 「学修の補充の対象とする事由」に該当する場合であっても、長期入院等で複数回にわたり出席できず、6回以上対面授業に出席できない場合は、授業の達成目標に到達に至る教育の質を担保できないため、単位認定はできません。 |
【教科書】 | 特定の書籍を教科書として使用しません。授業の中でレジュメや資料などを配布します。 |
【参考書】 | 授業の中で適宜、紹介します。 |
【添付ファイル】 |
なし |