(1)授業の達成目標 | 授業で得られる「学位授与の方針」要素 | ⇔ | 【授業の達成目標】 | 大学DP | 学士の称号にふさわしい基礎学力と専門的学力 | ⇔ | ・映画・映像の歴史の理解をとおして、未来の人類と映像との関係を批判的・創造的に考えることができるようになる。
・映画・映像の表現スタイルの理解をとおして、視覚情報メディアを批判的に読み解くことができるようになる。
・世界各国の映画・映像に触れることをとおして、多種多様な文化を幅広く受容できる素養を身につけることができるようになる。 |
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(2)授業の概要 | 毎回、様々な映像作品の抜粋を鑑賞しながら、講義を進めていきます。 とくに、視覚芸術としての映画の形式的スタイルに着目し、それがいかに変容して来たかを映画の誕生から詳細に辿るとともに、現代の映画・映像文化(ハリウッド映画から、テレビCM 、YouTube や TikTok などインターネット上で流通する動画まで)と関連づけながら、映画という視覚芸術の表現の特性を考察していきます。 履修者は、毎回、講義内容の理解度をチェックするために出される問いに解答することが求められます。 |
(3)授業のキーワード | 映画;映像;テレビ;動画;歴史;視覚芸術;インターネット;メディア |
(4)授業計画 | 第1回 オリエンテーション 第2回 〈映画〉とは何か 第3回 「ショット」とは何か 第4回 何がショットを構成するか 第5回 ロングテイク(長回し)とは何か 第6回 クロースアップとは何か 第7回 映画にとって「アトラクション」とは何か 第8回 映画にとって物語とは何か 第9回 映画にとって時間とは何か 第10回 映画にとって編集とは何か 第11回 古典的編集とは何か 第12回 編集にとって連続性とは何か 第13回 現代的な編集とは何か 第14回 映画にとって音とは何か 第15回 まとめ(予備日) 第16回 筆記試験 ※変更することがあります。 |
(5)成績評価の方法 | 毎回の授業時に課される講義内容の理解度をチェックするために出される問いを含めるレスポンスシートの記述内容 40%、小レポート(授業時間外に鑑賞した映画のレヴュー等)10%、期末試験 50%で評価します。 |
(6)成績評価の基準 | レスポンスシートは記述内容や解答から講義内容の理解度を判定し評価します。小レポートは課題の求めている要素を含んでいるかを判定し評価します。 期末試験においては、映像表現に関わる基本用語や概念を正しく理解し、記述問題において用いることができることを前提とし、その上で初見の映像において用いられている表現技法を正しく名指すことができるだけでなく、その表現を多様に解釈できていれば、授業の達成目標の水準から見て〈卓越している〉とします。その解釈の多様性の程度に応じて〈かなり上にある〉または〈やや上にある〉と評定に差をつけます。表現技法を正確に名指すことができるだけであれば、〈その水準にある〉とします。 |
(7)事前事後学習の内容 | 事前学習としては、授業で扱うトピックに即して、基本的な用語の確認や、資料や参考文献を読むなどして、授業に備えてください。 事後学習としては、参考文献を読んだり、授業で取り上げた作品を鑑賞し直したりするなどして、授業内で使用された用語や概念を定着させてください。 ※この授業は 90 時間の学修を必要とする内容です。従って,60 時間以上の時間外学習が必要となります。 |
(8)履修上の注意 | 詳しい授業計画を説明するので必ず初回の授業に出席してください。初回に出席していない学生は原則として履修できません。(教室の定員を上回る履修希望者がいる場合は選考を行います。) ふだん目にすることのないような映像作品を中心に鑑賞しながら講義をしますので、毎回かならず出席し、授業内で見せる映像作品をじっくりと見ることが何よりも大切です。そのため、鑑賞の妨げとなる授業中の私語、携帯電話やスマートフォン、タブレット(iPad 等)やノート PC 等の使用は厳禁とします。やむを得ない事情がある場合は事前に申し出て許可を得てください。 現代の映画にも授業内でふれていきますので、授業時間外でも、そのとき映画館で公開されている作品をはじめ、出来るかぎり多くの作品を見る努力をしてください。また、参考書を積極的に読み進めるなど理解を深める努力をしてください。 |
(9)質問,相談への対応 | 原則授業後に対応します。それ以外の時間は、直接研究室を訪問せず、事前にメールで連絡してください。メールアドレスは初回の授業時に伝えます。 |
(10)授業への出席 | 「信州大学における授業の出席に関する要項」第 4 に規定する「学修の補充の対象とする事由」により欠席し、補充を受けた場合を含み、欠席回数が5回を超えると、授業の達成目標に到達することができないため、単位が認定されません。 出席確認システムにより出席を取りますので、スマートフォン等の QR コード読取り端末を忘れず携帯し、着席時に速やかに着席登録してください。QR コード読取り端末を忘れたり所持していない場合は、学生証持参で原則授業開始前に教員に申出てください。また、30分を超える遅刻は欠席としてあつかいます。なお、他の学生に成り代わり授業に出席又は代返等の行為を行った者並びに同行為を依頼した者は単位を認定しません。 出席確認システムにより出席が確認できた場合も、同日のレスポンスシートの提出がない場合は、欠席とみなします。 出欠回数の問い合わせには応じませんので、自身で管理してください。 |
(11)授業に出席できない場合の学修の補充 | 「信州大学における授業の出席に関する要項」第4に規定する「学修の補充の対象とする事由」による欠席については、規定の申出書による申し出があれば、学修の補充を行います。ただし、補充を受けた場合でも、欠席回数が5回を超えると、授業の達成目標に到達することができないため、単位が認定されません。 |
【教科書】 | ・M・ライアン他『Film Analysis 映画分析入門』(フィルムアート社, 2014年)ISBN:9784845914395 ※変更することがあるため、事前に購入せず、授業での指示を待つこと。 |
【参考書】 | ・石岡良治『視覚文化「超」講義』(フィルムアート社, 2014年)ISBN:9784845914302 ・T・エルセサー他『現代アメリカ映画研究入門』(書肆心水, 2014年)ISBN:9784906917273 ・加藤幹郎『映画館と観客の文化史』(中央公論新社, 2006年)ISBN:9784121018540 ・北野圭介『新版 ハリウッド100年史講義』(平凡社, 2017年)ISBN:9784582858495 ・塩田明彦『映画術 その演出はなぜ心をつかむのか』(イースト・プレス, 2014年)ISBN:9784781611006 ・中条省平『フランス映画史の誘惑』(集英社, 2003年)ISBN:9784087201796 ・出口丈人『映画映像史』(小学館, 2004年)ISBN:9784093874854 ・W・バックランド『フィルムスタディーズ入門』(晃洋書房, 2007)ISBN:9784771018587 ・アンドレ・バザン『映画とは何か(上)』(岩波書店, 2015年)ISBN:9784003357811 ・アンドレ・バザン『映画とは何か(下)』(岩波書店, 2015年)ISBN:9784003357828 ・長谷正人編『映像文化の社会学』(有斐閣, 2016年)ISBN:9784641174245 ・浜口幸一ほか編『「逆引き」世界映画史!』(フィルムアート社, 1999年)ISBN:9784845999989 ・E・バーナウ『ドキュメンタリー映画史』(筑摩書房, 2015年)ISBN:9784480873781 ・フィルムアート社編集部編『このショットを見よ』(フィルムアート社, 2012年)ISBN:9784845912018 ・D・ボードウェル他『フィルム・アート』(名古屋大学出版会, 2007年)ISBN:9784815805678 ・A・A・ボードマン『イラストでわかる映画の歴史 いちばんやさしい映画教室』(フィルムアート社, 2014年)ISBN:9784845918058 ・L・マノヴィッチ『ニューメディアの言語』(筑摩書房, 2023年)ISBN:9784480511867 ・三輪健太朗『マンガと映画』(NTT出版, 2014年)ISBN:9784757143210 ・村山匡一郎編『映画史を学ぶクリティカル・ワーズ[新装増補版]』(フィルムアート社, 2013年)ISBN:9784845913077 ・四方田犬彦『日本映画史110年』(集英社, 2014年)ISBN:9784087207521 ・渡邉大輔『イメージの進行形』(人文書院, 2012年)ISBN:9784409100318 ・Buckland, Warren. Film Studies: An Introduction. Teach Yourself, 2016. ISBN:9781473608795 ・Dix, Andrew, Beginning Film Studies, 2nd ed., Manchester University Press, 2016. ISBN:9781784991388 |
【添付ファイル】 |
なし |