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開講年度 2026年度 登録コード G1B10032
授業名 機械学習入門
Introduction to Machine Learning
担当教員 太田家 健佑 副担当  
講義期間 前期 曜日・時限 月2 講義室 共通教育13講義室 単位数 2
対象学生 授業形態 講義 遠隔授業科目 備考  
信大コンピテンシー [説明] 該当
授業で学べる「テーマ」 その他
全学横断特別教育プログラム
注意)「曜日・時限」「講義室」等は変更される場合がありますので、「キャンパス情報システム」や「掲示」等で確認してください。

(1)授業の達成目標
授業で得られる「学位授与の方針」要素【授業の達成目標】
大学DP
学士の称号にふさわしい基礎学力と専門的学力人工知能に関して,漠然としたイメージではなく具体的な理解を持ち,その利用可能性と限界を自ら判断できるようになる.
(2)授業の概要人工知能という言葉が流行って久しい昨今ですが,この講義では人工知能を担う一つの主要技術である機械学習について学びます.機械学習は統計学と並んでデータサイエンスの一翼を担う重要な技術であり,現代では既に機械学習が至るところで幅広く活用されています.この様な時代にあって適切な意思決定をしようと思えば,文系や理系といった枠組みに関わりなく機械学習の初等的な知識が必要です. 簡単な数学を少しだけ使うことになりますが,恐れる必要は全くありません.「高校時代に数学が苦手だった」「数学なんて何の役に立つのか分からない」と考えている方々にも機械学習の仕組みを易しく伝えたいと思います.

理論だけでなく実際にデータを扱えるようにすることも重要です.この講義ではデータ分析実習を織り交ぜ,理論的に学んだ機械学習の各手法で「実際にどのようなことができるのか」まで実感を持って理解できるようになることを目指します.その際プログラミング言語としては,AI開発でよく利用されるPythonを用います.受講者のプログラミング経験は無いことを前提としますので,初心者でも大丈夫です.

受講に際して,文科系や理工系の区別はありません.予備知識としては,高校数学IAIIBの初等的な概念が記憶の片隅にあればよく,つまり高校を卒業した者であれば誰でもその基準は満たしているわけです.「自分は○○学部だから△△はしない」という言い訳は無しにしましょう.現実の問題はその様な人為的な枠組みに合わせてはくれません.難しい大学入試の問題をすらすら解ける必要などはありません.誰でも高校で基本的な数学を履修すれば物理学,経済学,人工知能などの数理科学を学ぶためのスタートラインには十分に立てています.それなのに多くの学生は試験問題を解くことに過剰適合するために疲弊しており,それによって偏差値を高くすることが数学の学習であると勘違いしている人々も多いようです.その様なことは学問には全く関係の無いことです.

この講義を通じて数学を学ぶ意義を理解し,今後の数理・データ科学の学修に向けた動機を獲得して,偏差値競争ではなく,科学技術を正しく理解し現代社会の中で適切に運用するという気概を持って欲しいと思います.
(3)授業のキーワード文理融合,データサイエンス,人工知能,AI,機械学習,役に立つ数学,応用数学,数理モデル,Python,プログラミング
(4)授業計画※以下の項目は,進度に応じて若干の順番や内容の変更が有り得ます.

第1回:講義ガイダンス
第2回:一変数関数の微分法
第3回:多変数関数の微分法と合成関数の微分法
第4回:教師あり学習と線形回帰モデル
第5回:線形重回帰モデルと多重共線性
第6回:最適化と勾配法
第7回:Pythonの基本
第8回:Pythonによるデータ処理
第9回:Pythonによる探索的データ分析
第10回:回帰モデル実習
第11回:分類モデルとニューラルネットワーク
第12回:分類モデル実習
第13回:教師なし学習とクラスタリング
第14回:教師なし学習実習
第15回:強化学習の初歩(と授業アンケート実施)
(5)成績評価の方法複数回の小テストやレポート(場合によっては期末試験)を課します.合計点を100点満点とします.
(6)成績評価の基準上記「成績評価の方法」に記載の得点に応じ,下記の基準によって成績を評価します。
・90点以上:秀(卓越している)
・80点以上90点未満:優(かなり上にある)
・70点以上80点未満:良(やや上にある)
・60点以上70点未満:可(その水準にある)
・60点未満:不可
(7)事前事後学習の内容講義内で出題される練習問題・プログラミング課題への取り組みなど60時間以上の時間外学習が必要.
(8)履修上の注意データ分析を実際に皆さんのパソコンで実行していただきますので,インターネットに接続可能なノートパソコンがあることを前提にします.ノートパソコンを持参できない場合は,自宅等でネットワークに接続可能なパソコンで実習課題を行うこととします.
(9)質問,相談への対応メールアドレス(k_ohtake"あっと"shinshu-u.ac.jp)までご連絡下さい.
"あっと"を@に置き換えてください.
(10)授業への出席出席はとらない.感染症罹患時の出席を厳に禁じる.
(11)授業に出席できない場合の学修の補充eALPS上で案内します.
【教科書】無し.
【参考書】講義の入門的性格上,数学的には微分法や行列計算の簡単な応用以上に高度な話はしません.また様々な機械学習アルゴリズムを網羅的に扱うこともしません.数理的に高度なアルゴリズムも含めた広範な話題に興味があれば以下を参照してください.

[1] Trevor Hastie et al., 統計的学習の基礎, ISBN-10:432012362X, 共立出版, 2014
[2] Kevin P. Murphy,確率的機械学習:入門編 I: 基礎と線形モデル,ISBN-10:4254123035,朝倉書店,2025
[3] Kevin P. Murphy,確率的機械学習:入門編 II: 非線形モデル,ISBN-10:4254123043,朝倉書店,2025
[4] Sergios Theodoridis,機械学習: ベイズと最適化の観点から,ISBN-10:4320124960,共立出版,2022
[5] R. Sutton, A. Barto,強化学習(第2版),ISBN-10:4627826621,森北出版,2022

プログラミングについても講義内では初学者が簡単に利用できるライブラリを活用します.
より基礎的な技術の習得を目指す人には機械学習アルゴリズムを自分で一から実装することを勧めます.例えば以下の本は参考になるでしょう.

[6] 加藤公一, 機械学習のエッセンス, ISBN-10:4797393963, SBクリエイティブ, 2018
[7] 斎藤康毅,ゼロから作るDeep Learning,ISBN-10:4873117585,オライリー,2016
[8] 斎藤康毅,ゼロから作るDeep Learning 2,ISBN-10:4873118360,オライリー,2018
[9] 斎藤康毅,ゼロから作るDeep Learning 3,ISBN-10:4873119065,オライリー,2020
[10] 斎藤康毅,ゼロから作るDeep Learning 4,ISBN-10:4873119758,オライリー,2022
[11] 斎藤康毅,ゼロから作るDeep Learning 5,ISBN-10:4814400594,オライリー,2024
[12] Tariq Rashid (著),新納 浩幸 (訳), ニューラルネットワーク自作入門, ISBN-10:4839962251, マイナビ出版, 2017

その他発展的学習に必要な文献を適宜紹介していきます.
【添付ファイル】 なし



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