(1)授業の達成目標 | 授業で得られる「学位授与の方針」要素 | ⇔ | 【授業の達成目標】 | 大学DP | 学士の称号にふさわしい基礎学力と専門的学力 | ⇔ | 質問紙調査を行うために必要な要素である「目的」「対象」「質問項目」「分析手法」「倫理」などを理解して質問紙を適切に設計し,集められた回答を適切に分析・活用できるようになる。 |
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(2)授業の概要 | 本授業では,2000人から8000人規模の質問紙調査を5年以上実施した経験のある者が,その経験を活かした指導を行う。質問紙調査を適切に実施するには,それに必要な要素について知るとともに実践経験を積むことも有効であるため,授業の各回は原則として「担当教員による講義」と「統計学や質問項目設計に関する演習」の2つで構成されている。授業後半では,最大100人規模の質問紙調査を実際に行う演習も実施する。 |
(3)授業のキーワード | 調査・実験計画,データサイエンス,グループワーク,課題発見・解決,実務経験 |
(4)授業計画 | ・第1回(10/ 4) オリエンテーション,質問紙調査の概要を理解する
<第2回~第8回:eALPS(オンデマンド)で実施>----------------- ・第2回(10/11) 【講義】質問紙調査の「調査目的」を理解する ・第3回(10/18) 【講義】質問紙調査の「調査対象」を理解する ・第4回(10/25) 【講義】質問紙調査の「質問項目」を理解する(1):質問の種類と尺度 ・第5回(11/ 1) 【講義】質問紙調査の「質問項目」を理解する(2):仮説とワーディング ・第6回(11/ 8) 【講義】質問紙調査に関わる「倫理」を理解する ・第7回(11/15) 【講義】質問紙調査の「分析手法」を理解する(1):分析前に必要な作業 ・第8回(11/22) 【講義】質問紙調査の「分析手法」を理解する(2):データの整理・分析 --------------------------------------------------------------
・第9回(11/29) 【講義】質問紙調査の「報告」を理解する ★第1回レポート:質問紙調査報告書の批評(提出締切:12月20日予定)
・第10回(12/ 6) 質問紙調査実践(1):グルーピングと質問項目設計の練習 ・第11回(12/13) 質問紙調査実践(2):質問紙調査のテーマ決定 ・第12回(12/20) 質問紙調査実践(3):質問項目設計 ・第13回(12/27) 質問紙調査実践(4):質問項目設計の続きと提出 ・第14回( 1/10) 質問紙調査実践(5):質問紙調査 ・第15回( 1/24) 質問紙調査実践(6):質問紙調査のふりかえりとまとめ(授業アンケートの実施) ★第2回レポート:質問紙調査実施報告書(提出締切:2月 6日予定)
※日程・内容は受講者数により変更することがある。 |
(5)成績評価の方法 | ・【講義】が付されている回(第2~9回): 40点満点 各回で課す課題(各回5点満点)への取組状況により評価する ・第1回レポート: 20点満点 既存の質問紙調査報告書を受講者が批評する。レポートを主に次の3項目で評価する。 ・報告書の内容を正しく把握しているか ・報告書の良い点を見極めているか ・報告書の改善すべき点を見極めているか ・第2回レポート: 40点満点 受講者が第10回以降に実施する質問紙調査実践の結果を報告する。主に次の4項目で評価する。 ・報告書に書くべきものがきちんと記載されているか,体裁が整っているか ・選択式質問に対する分析・考察結果がきちんと示されているか ・記述式質問に対する回答を丁寧に扱い,その分析・考察結果がきちんと示されているか |
(6)成績評価の基準 | 「成績評価の方法」に記載の得点を単純加算(満点は100点)し,下記基準によって成績を評価する。 ・「卓越している」: 90点以上 ・「かなり上にある」: 80点以上 ・「やや上にある」: 70点以上 ・「その水準にある」: 60点以上 |
(7)事前事後学習の内容 | 適切な質問紙調査を実施するためには,実践経験を積むとともに,実例を見ることも有効である。雑誌,インターネット,学術論文では多くの質問紙調査結果が報告されているので,多くの実例を見てみると良い。その際,本授業で講義した内容について考察してみると良い。これらの観察・実践経験を,本授業における演習に活かすことができるはずである。(この授業は90時間の学修を必要とする内容である。従って,60時間以上の時間外学習が必要となる) |
(8)履修上の注意 | 第10回以降はグループワークを中心とした演習を実施する。そのため,できるだけ遅刻・欠席しないよう注意するとともに,演習の回で良い質問項目を設計できるよう,上記「事前事後学習の内容」に従って観察・実践経験を積むと良い。必要に応じて担当教員から参考文献を提示し,報告書(レポート)の書き方に関する相談にも応じる。 |
(9)質問,相談への対応 | メールで随時受け付ける(メールアドレス:yhirai[-at-]shinshu-u.ac.jp([-at-]は@に置き換え))。研究室訪問を希望する場合は事前にメールで連絡すること。 |
(10)授業への出席 | 原則,出欠状況は確認しない。ただし,第10回以降は遅刻や欠席をするとグループメンバーに迷惑をかけることになるため注意すること。 |
(11)授業に出席できない場合の学修の補充 | 授業に関係する資料をすべてeALPSにアップするため,原則,特別対応は行わない。学修の補充を受けるための申出があれば,個別に対応する。 |
【教科書】 | 指定しない。授業中,必要に応じて資料を配布する。 |
【参考書】 | 大谷信介・木下栄二・後藤範章・小松洋, 新・社会調査へのアプローチ―論理と方法, 1版, ISBN-9784623066544, ミネルヴァ書房, 2013年, \2500+税 |
【添付ファイル】 |
なし |